名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?!

タイトル:えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?!(小説:一迅社文庫)
作者  :みさきじゅん:箕崎准
絵師  :あおなまさお:蒼魚真青
デザイン:?
編集  :?

ある程度ラノベ読みだという自覚のある人には、かなりのおすすめ。黒枠でいっときますか。
そうではなくても、最近なぜか同時発生した、学生ラノベ作家+学生編集+学生絵師ものの中では、飛び抜けて内容が濃いのでどうやってラノベが作られているのかを知る一助になります(むろん娯楽作品なので事実そのものではないですが)
青春小説としてもいい感じに仕上がってます。

他の作品と比較して、圧倒的にリアル寄りの内容になっていて、初版部数がどうとか校正がどうとか果てはトレス疑惑!とかバンバン出てきます。
小ネタも、実在する実在のサイトやラノベ、あるいは架空でも明らかに元ネタがわかるのでラノベある程度読んでたり、オタク知識がある程度あればより一層楽しめます。

中三でラノベ作家デビューした少年・羽沢雛太。
ある日彼女の新担当としてやってきた編集は、編集長の娘で、なんと雛太と同じまだ高校生の少女。
ぎこちない二人三脚を繰り返しつつも、徐々にお互いの呼吸を合わせよりよい作品作りに情熱を傾けていく。
同じく高校生絵師の宝泉院さんや、幼なじみの片桐文香なども加わって、恋模様にも発展する様子を見せつつ雛太の作品は出来上がっていくのです。

リアルとは言いましたが、ちゃんとラブコメとしてもばっちり機能してますよ!
単純にラブコメというより、一つの作品をみんなで作り上げていく青春小説としてよくできてるんですが、あえてその辺は直接感じてもらうとして……
ほんと、小ネタ及び本が出来る過程が濃いですよ。
ポリフォニカ、俺妹、とかどっかで聞いた(笑)どうみても実在のタイトルも出てきますし、ドラゴン文庫が表紙をリニューアルした、みたいな「それはもしや富士見ファン○ジアのことでは……」とかとか。表紙絵の傾向の移り変わりへの言及に至ってはもはや参考文献にできそうな勢いです(笑)

で、これ本業はゲーム屋さんが執筆してらっしゃるようですが、いろいろな事情が許せば続編も読んでみたいところですね。恋の行く末が気になる!


作品一覧


トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/4006
from あにあむのライトノベルの館 on 火曜, 2010/01/26 - 16:16

著者:箕崎 准 出版社:一迅社文庫 えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?! 最近よくある、ライトノベル業界内輪ネタがメインとなっています。主人公は、中学の時に、一迅社文...

from お亀納豆のライトノベルまっしぐら on 火曜, 2010/01/05 - 23:36

著:箕崎 准 イラスト:蒼魚 真青
「最近のライトノベルの表紙に出てくるヒロインって、大抵ちんまいっていうか、ロリっぽいというか、貧乳だったりするじゃないか。需要を見て、...