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15×24 link6

タイトル:15×24 link6(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :しんじょうかずま:新城カズマ
絵師  :箸井地図
デザイン:?
編集  :?

6巻で序盤から精神世界の大暴走的なノリになった時、いかにもこの作者らしいと思うと同時に、「初見の人はついてこれないんじゃないか?」と不安になりつつ読み進めましたが、最終的には綺麗に着地したんじゃないでしょうか。

ある少年の自殺予告騒ぎに始まる、大晦日の24時間、15人の群像劇もいよいよフィナーレです! あ、もちろんおすすめです。

以下はネタバレ全開の雑感入るんで、未読の人は回避して下さい。

いいですか? ネタバレしますよ?

さて。
まず、6巻序盤でいままでそんなそぶりなかったのに、急に各キャラとも架空のキャラと話し出したり宇宙と交信しだしたり(比喩です)で、ついてくのがちと大変でした。私は蓬莱学園からの読者なので、こういう作風には慣れてるんですがそうじゃないと、話のかっ飛びぶりについてけない読者もいるのでは……。
ラストもなにやら超常的なところが多分にあって、この辺は賛否両論がありそうな部分です。もし、あの黒い船に乗れていたらどうなったのか? そもそもあの黒い船はなんなのか?とか。

自分の好みとしては、ああいう超常的な部分は控えて最後までリアルに行って欲しかったなあ、という想いはありますが中盤以降の畳みかける展開にはかなり手に汗握ったので満足です。みんなよくがんばった!

ああ、あのサービスにはびっくり。まさか15×24であのキャラの名前を目にすることになろうとは!(わかる人には一発で分かるはず。とある教師の名前です) そっか、同じ世界なら超常展開もしょうがないかな。

それと、やや反則な気もしますが西が一応は幸せエンドだったので言うことないですええ。これから眼鏡ッ娘というと西の姿を真っ先に想像しちゃうかも、っていうくらいのインパクトを残していきましたね。

最後になりますが、年の瀬にこんな素晴らしい物語を読ませてくれてありがとう! いいクリスマスでした! ……しかし、読みきった後で大晦日に読めば良かったとちょっとだけ後悔した(笑)
 


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