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[第3回ノベルジャパン大賞＜奨励賞＞受賞作。

これは、かなり独特の雰囲気を持ってますね。やや荒削りな部分もありますが、この作品でないと読めないものがあるということでおすすめです。
感情は人並みにあっても、一切表情には表れないという理系男子大学生・大倉耕介と、13歳の魔法使いの少女・咲耶との出会いで始まる、ボーイミーツガールな化学＆魔法ファンタジーです。

大学に入って以来バイトもせず研究一筋だった耕介は、住んでいたアパートの更新料が払えず困っていたところ、マンションに住み込みでアルバイト代も出るという「仕事」を紹介される。それが魔法使いだという少女・咲耶のお守りだった。
魔法使いという非常識な存在ゆえに、最初は頑なだった咲耶の態度も、耕介の魔法に対する柔軟な態度を見て徐々に変わっていく……

アヤナミ系ヒロインは数多く見るけれど、（少女小説の方はわかりませんが）少なくともライトノベルでは、こういう無表情だけど頼れる主人公ははじめてお目にかかるかも。
魔法を化学の知識で打ち破るとか、そういう仕掛けもありますが、まずなによりも咲耶と耕介の組み合わせが実に絵になります。キャラの性格はだいぶ違いますが、「夏の魔術」を連想してもらうとわかりやすいかもしれません。

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