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ぐいぐいジョーはもういない

タイトル:ぐいぐいジョーはもういない(小説:講談社BOX)
作者  :かんばかおる:樺薫
絵師  :mot
デザイン:?
編集  :?

九回二死、完全試合まであと一人。
この物語は、いきなりこんな場面からはじまる女子野球小説です。

いやもう、超燃える!
野球以外のシーンは最低限しか出てきません。妙な絡め手は無用!とばかり、これでもかこれでもかと言わんばかりにひたすら野球シーンが続きます。
ここまでまっすぐなスポーツものはそうは読めません。
私がスポ根ものが好きというのもありますが、赤枠おおすすめです!

いきなり完全試合目前の状況からはじまる物語のヒロインはタイトルにもなっているぐいぐいジョーこと城生羽紅衣(じょううぐい)。ものすごく曲がる高速スライダーを武器に、なみいる強打者を切って取る名投手。そしてその相棒である捕手の小駒鶫子(こま つぐみこ)。
物語は、主に捕手である鶫子の視点から一人一人の打者に対する配球や読み、それに対する羽紅衣の反応などが細かく描写され、試合の緊張感を盛り上げます。
完全に試合シーンがメインで、特訓だのオフの光景だのはあまり出てきません。その代わり、試合そのものの密度が非常に濃くなっているわけです。

投手対捕手の読み合いが熱い!
時折、時系列が過去に戻りながらも描写は続きますが……果たして完全試合の達成はなるのか!?
非常に読者を惹きつける内容で、気がつけばあっという間に一冊読み終わってました。
ああ、やっぱりスポーツものはいいなあ!


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