名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ハロー、ジーニアス

タイトル:ハロー、ジーニアス(小説:電撃文庫)
作者  :ゆうきかずひろ:優木カズヒロ
絵師  :ナイロン
デザイン:?
編集  :?

おもしろかった!
個人的には今月読んだ電撃の新作の中で一番のおすすめです。

陸上をドロップアウトした少年と、天才少女を中心とした青春ストーリー。

ずっと続けてきた陸上競技を怪我によって断念せざるを得なくなり、目標を失っていた少年・竹原高行は、ある日「ジーニアス」海竜王寺八葉から、唐突に第二科学部に勧誘される。これといってやることもなかった高行は、仮入部という形で八葉を手伝いはじめるが……

世界各地で稀に誕生するようになった通常の人間とは脳の構造から異なる天才達「ジーニアス」によって、科学技術が一気に発達して歪みが生じた世界、という背景はおもしろい。
あと、高行や八葉をはじめとした各キャラクターもきっちり個性が立っていて生き生き動いていて、サブキャラにもきちんと意味がありますね。天才たる八葉の抱える孤独や、陸上だけが生き甲斐だったのに、その陸上を失った高行の屈折といった感情の機微についてもよく捉えられていると思います。世界観も魅力なので、続いてくれると嬉しいですね!


この作品の名台詞

「本と名のつくものは小説以外読まないことにしているのだ」
「もう勉強は終わったから」
「古い知識は死ぬばかりだ。何度殺しても、何度でも蘇るのは、『物語』だけだ」

→解説


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