名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

犬とハサミは使いよう

タイトル:犬とハサミは使いよう(小説:ファミ通文庫)
作者  :さらいしゅんすけ:更伊俊介
絵師  :なべしまてつひろ:鍋島テツヒロ
デザイン:?
編集  :?

第12回えんため大賞<優秀賞>受賞作。

唯我独尊系毒舌万能作家少女がヒロイン、そして主人公は……犬!
変わった二人の織りなす毒舌コメディです。
テンポのいい掛け合いが大好きなひとにはぜひ! ちとクセありですがおすすめ。

読書中毒の少年・春海。ある日、ひょんなことから強盗に殺されてしまうが、本に対する強烈な執念から死の淵から蘇った……ただし犬の姿でってえええええええ!
もう、本が読めないと嘆く彼(犬)の前に現れたハサミを持った危険な美少女。でも、この少女彼の考えていることがわかるらしい?

うーん、この毒舌バイオレンスっぷりがいいですね。
後半になると、ちと斜め上の展開になるのでここら辺が好みの分かれそうなところですが、私にとってはこれはこれでいいものでした。ごちそうさま。


この作品の名台詞

『いいか、本の七罪! 勝手にネタバレを話す事! 本を乱暴に扱う事! 本を読まないで語る事! 本をむやみに汚す事! 本を借りっ放しにする事! 本を読んでいるのを邪魔する事! そして本を買ったまま読まずに積んでおく事だ!』
「それアナタが考えたの? 暇ねぇ」
『うるさいな。とにかく、本を買ってそれを読まないってのは、それだけで執行猶予無しの重罪なんだよ。むしろ死罪だよ!』
「そうかしら?
本を買った時点で、少なくとも買い手と本の間には何かしらの縁が生まれるわ。それをいつ読むかは読み手の自由だし、読むにも最適なタイミングがある筈。体調、気分、環境、そんな諸々の要因がね。それを無視して、ただ買った傍から読み漁っていくなんて。そんなの読書じゃない、ただの作業よ」
『ぬぅ……』
「ぶらりと本屋に行って、気に入った本を見つけて、買う。その出会いこそ本の醍醐味。大事なのは本を読む事だけじゃない。本と出会う事よ」
『読まない本に、意味なんかないだろ』
「読まなくても、得るものはあるわ」

→解説


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from お亀納豆のライトノベルまっしぐら on 火曜, 2011/04/19 - 09:06

著:更伊 俊介(さらい) イラスト:鍋島 テツヒロ 『いいか、本の七罪!勝手にネタバレを話す事!本を乱暴に扱う事!本を読まないで語る事!本をむやみに汚す事!本を借りっ放しに...

from monumenta librorum on 土曜, 2011/03/26 - 11:17

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