名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

07/04/14 - の記事

本日の名台詞

「よろしいですか。女たるもの、のべつまくなし鉄拳をふるってはいけません。けれどもこの広い世の中、聖人君子などはほんの一握り、残るは腐れ外道かド阿呆か、それでなければ腐れ外道でありかつド阿呆です。ですから、ふるいたくない鉄拳を敢えてふるわねばならぬ時もある。そんなときは私の教えたおともだちパンチをお使いなさい。固く握った拳には愛がないけれども、おともだちパンチには愛がある。愛に満ちたおともだちパンチを駆使して優雅に世を渡ってこそ、美しく調和のある人生が開けるのです」


タイトル:夜は短し歩けよ乙女(小説:角川書店)
作者  :もりみとみひこ:森見登美彦
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :後輩の姉 (8 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ラノベ読みなら(挿絵がないのだけはどうしようもないですが)非常に高い確率で気に入るであろう一般小説です。
ちなみに2007年本屋大賞の2位に輝いた作品です。
大学内を、そして街角をマイペースで行く後輩と、その後輩にお近づきになるために「偶然」遭遇しようとしてすれ違ってばかりの先輩。そしてその周辺のいずれもどこかおかしみのある人々の日常を描いています。書影クリックで作品紹介も参照のこと。

夜は短し歩けよ乙女

タイトル:夜は短し歩けよ乙女(小説:角川書店)
作者  :もりみとみひこ:森見登美彦
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

読もう読もうと思いつつ、入手に手間取りすっかり読むのが遅くなってしまいやっとこさ読了。
ライトノベル読みにはかぎりなく親和性の高い一般小説です。読んでいる間中、終始顔面周りの筋肉がゆるみっぱなしでした(笑)。
大学の同じクラブの後輩に一目惚れして、少しでもお近づきになろうと街角のあちこちで「偶然」遭遇を試みる先輩と、飄々とマイペースであちこちに首を突っ込んで歩く後輩。そのすれ違いっぷりには涙さえ誘います。果たして先輩は後輩とお近づきになれるのか?
外堀を埋めてばかりでちっとも本丸に突撃できない先輩に涙しつつ、先輩と後輩、それに二人の周りの人々のちょっとおかしな日常を描いた作品です。