名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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07/04/13 - の記事

本日の名台詞

「他の誰かにあとを託すことができるとわかれば、戦士は死を恐れまい。自分の死が敗北を――守りたいものの破壊を意味するのでないと思うことができるから、僕も最後にはそうでありたいと思うし、だかさこそ質へ挑むこともできる」
「きみは?」
「きみは、そうではないのか。守りたいものがあるから、人類を滅ぼされてはならないから。そうした理由でないとするなら、なぜ君は死地へいく? 誰にもあとを託すことのできないそんな理由を引っさげて、なぜ戦うことができるのだ?」


タイトル:レギオン きみと僕らがいた世界(小説:電撃文庫)
作者  :すぎはらとものり:杉原智則
絵師  :山都エンヂ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :チョン (272 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品説明は書影をクリック。人の精神のありようにまで踏み込んだSFです。そういう作品だとは全く思ってなかったのでかなりびっくり。

それでは台詞解説です。
思いもかけず、隊長から人類の未来を託されたような格好になってしまい困惑している主人公と、他の隊の隊長とのやりとりですね。もっともこの場面で答えは出されていないのですが……。

レギオン きみと僕らがいた世界

タイトル:レギオン きみと僕らがいた世界(小説:電撃文庫)
作者  :すぎはらとものり:杉原智則
絵師  :山都エンヂ
デザイン:?
編集  :?

正直特にこれといった期待感とか持たずになんとなく読み始めたんですが、いやはやとんだ伏兵でしたねこれ。
明らかな2巻完結構成なんで、この1巻だけでは物語は中途半端もいいところで終わってしまってますが、この物語を綺麗に収束させることができたらものすごい勢いでおすすめしたいと思います。
現実世界と、異世界の話が交互に描かれるうちに、徐々に現実世界でもおかしな状況が起こり始めて異世界との接点が見えてくるという設定のSFなんですが……
神林長平ばりの(そこまで言うと言い過ぎかもしれないけど、例えとしては最適)心の行方や自我のあり方について描写されていきます。
まさかそんな話を読むことになるとは予想外もいいところでした。

GOSICKs III ―ゴシックエス・秋の花の思い出―

タイトル:GOSICKs III ―ゴシックエス・秋の花の思い出―(小説:富士見ミステリー文庫)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :武田日向
デザイン:?
編集  :?

学園内に半ばは幽閉状態で、本人もまた人前にはめったに姿を見せずひたすら本を読んでいる”灰色狼”との異名のある、驚異的な頭脳の冴えを駆使し「知恵の泉」の再構成を行うことで、どんな謎も解き明かす少女・ヴィクトリカと、日本からやってきた留学生の少年・久城一弥とのボーイミーツガール&ミステリ。
今回は短編集で、例の列車事件からなんとか無事に帰ってきた直後の話。