名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

円環少女 (9)公館陥落

タイトル:円環少女 (9)公館陥落(小説:スニーカー文庫)
作者  :はせさとし:長谷敏司
絵師  :みゆう:深遊
デザイン:?
編集  :?

シリーズ最高峰!と言っても過言ではないくらいの盛り上がりっぷりでした。
三千世の中で唯一魔法が存在せず、住人が「観測」するといかなる魔法も消し去ってしまう世界・地球。魔法世界の人間は地球のことを救いのない嫌悪すべき世界”地獄”と呼ぶ……。
その場その場で流されて一貫性がなく、どうにも主人公としてはぶれすぎという印象のあった仁が、ようやくひとつの根っこを手に入れます。

毎回死闘を繰り広げている仁ですが、今回はかなり極めつけ。冒頭から魔導師公館が陥落してすごいことになってます。
具体的に言うとネタバレするので回避しますが、強さのインフレぶりも青天井。そして、メイゼルの過去に繋がる出来事がいろいろ出てきます。
仁の師匠、東郷との対決や、三十六宮がどんだけ人外かも明らかに。
発覚する陰謀など、どうしようもない事態に追い込まれここへきてようやく仁に一つの芯が生まれます。いやー、仁が明確な意思の元に戦ったのははじめてなのでは? それだけの気迫を感じさせる燃える戦いでした!


この作品の名台詞

「それが、貴様の命の使い道か」
「そうじゃない。命は使うもんじゃない。歩いてゆくんだよ、いっしょに。
ここはそういう場所じゃあ、《地獄》じゃないんだよ!」

→解説


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