名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

000のエレナ

タイトル:000のエレナ(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :くさかひろふみ:日下弘文
絵師  :克優希
デザイン:?
編集  :?

ヒロインのあまりの健気さに泣いた。
正直ストーリーのどうこうよりも、それがものすごく印象に残ります。
思いっきり物語としては続編前提で、(売れれば)長く続きそうな気配もありますが
ひどい扱いを怒るでもなくそんな相手の幸せを願ってやり、夕陽をみて目を輝かせる。
そんな彼女のひたむきさに惚れたのでおすすめ(笑)

いきなりフランスが序盤で消し飛んだりする、強大すぎる敵と戦う現代ファンタジーアクション。
神話や伝承の世界の神魔が実体化して人類を襲い、それによって人類が人口を半分にまで減らし荒廃した社会。
000…トリプルゼロの刻印のある、人からは「できそこない」とさげすまれ、それでも神魔退治にはいいように利用だけされている少女。
その少女が人類唯一の希望とされる「アークス」ではないかということで、対神魔組織<AETO>から派遣されてきた藤沢涼牙は彼女の調査を行うのですが……

人類も、神魔もいずれの幸せも心から願い、ちょっとしたことにも感謝するエレナさんがまぶしすぎます。
ストーリーはいろんな神話伝承の神魔が出てくる「女神転生」的な雰囲気もありますが、もうそういうストーリーの行く末よりも
ただただエレナには幸せになって欲しい!


この作品の名台詞

「うまいか? よかったな。生きているというのは、ただそれだけで素晴らしいことなのだぞ。だからおまえも、そんな元気のない顔をするな」
「見てみろ綺麗だろう? ここから見える景色は、わたしのお気に入りなのだ。知ってたか? お金がなくても、綺麗な景色はいくらでもただで見られるのだぞ」
「パンもわたしは二日か三日に一度しか食べられないが、お腹が空いている分、同じ一口でも人よりも美味しく食べられる。いまのおまえだってそうだろう? だからわたしたちは、得をしているのだ」

→解説


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from いつも感想中 on 金曜, 2007/03/23 - 20:22

000のエレナ 作者: 日下弘文 出版社/メーカー: 富士見書房 発売日: 2007/03 メディア: 文庫 ストーリー 神話の世界で「神」や「悪魔」と言われる存在が突然人間の姿を現し、人間を攻撃し始...