名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

旅に出よう滅び行く世界の果てまで。

タイトル:旅に出よう滅び行く世界の果てまで。(小説:電撃文庫)
作者  :よろずやただひと:萬屋直人
絵師  :方密
デザイン:?
編集  :?

少年と少女が世界の果てを目指して旅をするというロードノベル。
「喪失症」という、人の名前、顔、その人の存在した証が徐々に消え、最後には存在そのものが消えてしまうという原因も対処も不明の症状が世界に蔓延し、滅びつつある世界が舞台の物語です。
ただし、舞台はこんなですが物語自体は至って前向き。

少年と少女はスーパーカブ(おお、バイク史上に輝ける歴史を残す業務用の名機!)にのって「世界の果て」を目指すというあてのない旅を続けてます。
こうなると、いやでも「キノの旅」が連想されると思いますが、あちらはなにげに救いようのない国や人が頻出するのに対し、この作品の少年と少女、そして旅で出会う人々はいずれもいい人ばかりで、癒されます。なごみたい時にはぴったりの作品ですええ。


この作品の名台詞

「……お前は、何をしたいんだ? 何を望んで、こんな地の果てに来たんだ?」
「……少女と一緒に、世界の果てまで行きたいです」
「……辿り着いたら、それからどうする?」
「辿り着くまでに考えますよ。…………そうですね。世界一周でもやってスーパーカブの優秀性を全世界に知らしめますか」
「そりゃおもしろそうだな」

→解説


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