名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

アンゲルゼ最後の夏

タイトル:アンゲルゼ最後の夏(小説:コバルト文庫)
作者  :すがしのぶ:須賀しのぶ
絵師  :こまだきぬ:駒田絹
デザイン:?
編集  :?

とりあえずネタバレは避けつつ紹介中。
1巻の時点で「超おもしろい」と紹介したんですが、さらに右肩あがりだよこれ! どこまで行くんだうおおおおおお……
絶賛おすすめ中。私自身もまだ最後まで辿り着いてませんが、ぜひ4巻一気買い&一気読み推奨!

敵が「天使」であるというファンタジーな味付けこそされていますが、舞台は少しだけ未来の日本。
東京から少し離れた洋上に浮かぶ島を舞台に、戦時下とは言いながらも実際の敵「天使」を見たことはなく、戦いそのものも周りの人間が戦死して戻ってきたりという、間接的な脅威しか知らなかった平凡な高校生の少女が、徐々に戦争という非日常に呑み込まれていく様を圧倒的な心理描写によって表現しています。

とにかく、追い込み方が半端ではないですね。
主人公の陽菜は、もともと目立たず無難に生きていこうという他人の顔色をうかがうようなところのある少女だったんですが、何度も大変な目に遭ううちにかなり肝の据わった内面も明らかになっていきます。
が。
すごいのはここからで、普通この手の話って2歩戻って3歩進むようなポジティブな展開になりそうなものなんですが、1歩進んでは今まで知らされていなかった重大な事実が判明して2歩戻り、打ちのめされてそれでもなんとか立ち上がって再び1歩進むと、さらに2歩突き落とされるという……。救いがあるのかないのか。
どこまでも緊張感のある展開で、もう全くページを繰る手を休めないです。正直この後の展開が怖いです……でも読まずにはいられませんけどね!
3巻も楽しみだー!!


シリーズ一覧


作品一覧


トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/2717