名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ぶよぶよカルテット

タイトル:ぶよぶよカルテット(小説:一迅社文庫)
作者  :みかづきこうげつ:みかづき紅月
絵師  :refeia
デザイン:?
編集  :?

エリック・サティをこよなく愛し、山高帽がトレードマークで音楽的な才能は高いけれど、校内では専ら変人として名高い少女・音城トリル。
ひたすら我が道を行く天才に、うっかり関わってしまった凡人の少年・琢己が右へ左へと振り回されつつも、音楽の楽しさに目覚めていくラブコメです。
ヒロインのサティに対する愛で溢れかえっていて、読んでるこっちも影響されそうな勢いですええ。音楽好きなら気に入るのでは。
なお、「サティ? 誰それ」という方は、Wikipediaのエリック・サティの項をご覧ください。

とにかく、サティラブ!って感じですねえ。
私はせいぜいヴェクサシオンぐらいしか知らなかったんで、いろいろ勉強になりました(笑)
ちなみに怪しげなタイトルは、 「〈犬のための〉ぶよぶよした前奏曲」というサティによる実在の曲からつけられたようです。
ちなみに音楽についての愛は何度も繰り返すように本物ですが、ラブコメの部分についてはわりとあっさりしていたかなあ。
トリルと対になるヒロイン・凛音が割と聞き分けがいい?のでややこしい展開にはならないのがちょっと残念だったかも。


この作品の名台詞

「一度、この楽しみを知った人間って、絶対にやめられない。いったん離れたとしても必ず戻ってくる。音楽の神様の呪いみたいなもん」
「呪いって……。また物騒な」
「そう? 最高の呪いだと思うけどね?」

→解説


「真の音楽家ってのは、自己の芸術に従うべきであり、自分の勇気を自分の中から引き出すべきである。すなわちっ! ぶよぶよすべきなのよ!」

→解説


作品一覧


トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/2778
from monumenta librorum on 日曜, 2008/07/20 - 21:40

天才音楽少女と出会った少年が主人公のラブコメ。音楽物になっている。音楽物だと、最近は『さよならピアノソナタ』があるが、こちらはクラシックがメインの話になっている。ラブコ...