名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

星図詠のリーナ 2

タイトル:星図詠のリーナ 2(小説:一迅社文庫)
作者  :かわぐちつかさ:川口士
絵師  :南野彼方
デザイン:?
編集  :?

地図作りをする王女様が主人公というなんとも風変わりなファンタジー。なにしろ地図作りがメインとなるだけあって、派手な魔法が飛び交ったり、激しい戦いが繰り広げられたりすることはあまりありません。
とはいえちゃんと映える見せ場も用意され、地味一辺倒な作りにはなってないあたりが上手いですね。
今回もまた、地図作成を命じられ傭兵のダール、従者のサラと共にリーナが出向いた先では……やっぱりすんなりと地図を作らせてはもらえないのでした。

派手なバトルがないかわりに、ひとつひとつの描写が丁寧。特にリーナをはじめとした登場人物の心の動きを細かく描写しているので、どうしてそういう考えに至ったか、というのが読者にも伝わってきます。
河の汚染対策とか、普通ならあっさりスルーされそうな事柄まできっちり描写されていると書けば、どれくらい丁寧なのか想像してもらえるのではないでしょうか。

どうもそういう感情にはあまり自覚がなさそうとはいえ、年頃の王女が主人公だけあって、傭兵のダールに対する感情の動きにも注目。確実に1巻の時と比較して変化が出てきてますね……そして、二人の仲が深まらないよう虎視眈々と目を光らせるサラの嫉妬ぶりが微笑ましいというかなんというか。
あまり効果を上げているとは言い難いけどね!(笑)


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