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B.A.D. 5 繭墨は猫の狂言を笑う

タイトル:B.A.D. 5 繭墨は猫の狂言を笑う(小説:ファミ通文庫)
作者  :あやさとけいし:綾里けいし
絵師  :kona
デザイン:?
編集  :?

相変わらず、とことん救われないシリーズ。
普通の物語は、いくら表面上どうしようもない話でもどこか救いを用意しているものだが、「B.A.D.」にはそういうぬるさが一切ない。よって簡潔に言えば「鬱」である、ただただそれに尽きるのですがだがそれがいい。

今回、あざかは嫌々ながらもとある学園の自殺に絡んだ怪異の調査を引き受けるのですが、そこに異界に置いてきたはずのあさとの影が!?

ああもういいですねえ。
あざかの、自分に関わらない他人が死のうがどうしようがしったこっちゃないという姿勢と、甘ちゃんな態度を繰り返しては痛い目に遭っている小田桐くんの清々しいまでの覚悟のなさ。なかなかここまではできません。
普通あれだけ修羅場をくぐっていたら少しは成長しそうなもんですが、良い意味でも悪い意味でも小田桐君は全く変わりませんね。

さて、次の巻はインターバルということなので短編集とか? 七海が思った以上に普通でないことがわかった以上、もはやシリーズ中唯一の良心となった白雪さんに全ての望みを託すしか! 今回は残念ながら出番がありませんでしたが、次巻はぜひ活躍してほしい!


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