名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

無限のドリフター 世界は天使のもの

タイトル:無限のドリフター 世界は天使のもの(小説:電撃文庫)
作者  :きつねかえで:樹常楓
絵師  :崎由けぇき
デザイン:?
編集  :?

終末ものSFでボーイミーツガール。
電撃大賞二次選考落ちの拾い上げとのことですが、正直なところ細部の粗が目立ち、ツッコミどころ多数。ですが、描かれている世界観がいいので応援の意味も込めて紹介させてもらうことにします。

ナノマシンの暴走により、地上が荒廃した世界。ごく一部の人間だけが空中都市に逃れたが、大部分は地上に取り残され、危険と隣り合わせのこの世界で細々と暮らすほかなかった。
こんな世界を斧一本で放浪していた少年マサキは、ある日背中に翼を持った謎の少女ルーフィスと遭遇し、以降行動を共にするようになり……

詳細については触れませんが、『死者の花』というアイディアがよかったですね。これによって、世界観が終末ものでありながらも、どこか荒廃だけではない何かを感じさせることに。
そして、生き残るためには敵は容赦なく殺す殺人鬼マサキと、感情の見えない少女リューンの組み合わせがまたよかったですね。最初に書いたように、細部は荒さが残ってるんですが、この雰囲気を大事にしてまた優しい物語を書いてほしいと思いますええ。


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