名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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07/12/07 - の記事

本日の名台詞

「……傷を嘗め合うような関係になる。傷を癒すことなんて、一生できない。むしろ傷付けあうことしかできない。そんな関係、惨めなだけよ」
「傷を舐め合うことは、本当に惨めな事なのか? 誰だって傷を抱えてる。喪失を抱えて生きている。この世の誰もが、その傷と喪失を埋めようと四苦八苦して生きている。けどそれは、傷を舐め合うのとどう違うんだ? むしろ、まったく同じ事なんじゃないのか? だって結局傷は埋まりっこないんだから」
そうだ。結局、そういうことなのだ。
傷は埋まらない。
傷は癒えない。
傷は傷であり続ける。
その事に掛けてなら、僕は第一人者だ。十二年も掛けて実践してきたんだから。
「舐め合い結構。もう一度言いなおすぞ?
僕に君を――紅条トモエを愛させて欲しい。君の傷みも苦しみも憎しみも、全部欲しい。いまだ僕を憎んでいるのなら、それでもいい。その憎しみさえも、僕にくれ。そんな関係が惨めで最低だって言うなら――むしろこの世の中こそがくそったれだ。僕が言いたいのはそれだけだ」


タイトル:カッティング ~Case of Tomoe~(小説:HJ文庫)
作者  :はねだだいすけ:翅田大介
絵師  :も
デザイン:?
編集  :?
キャラ :紅条トモエ&紅条ケイイチロウ (387 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ちょっと鬱入った、どこまでも青臭い、でもそれこそが持ち味の恋愛ストーリーです。
まあちょびっとSF入ってますがささいなことですええ。

それでは台詞解説。
かつては憎まれていた相手に向って愛の告白……みたいなもの。
ただひたすらに青臭いですが、だがそれがいい。

カッティング ~Case of Tomoe~

タイトル:カッティング ~Case of Tomoe~(小説:HJ文庫)
作者  :はねだだいすけ:翅田大介
絵師  :も
デザイン:?
編集  :?

鬱系というか、精神的にどこか爆弾を抱えた者同士のボーイミーツガールな恋愛ストーリー(とあえて定義します)
実際には純粋なサイコ・サスペンスとかではなくSFの要素が入り込んでいるんですが、作品の根幹を壊すものではありません。
形は違えど、傷ついた者同士が肩を寄せ合って立ち上がろうとするので、最後まで鬱というわけではないのでご安心を。
ただ、描写的に典型的な中二病的な痛さは頻出するので、その手の作品が苦手な人には向いてないかも。

身代わり伯爵の挑戦

タイトル: 身代わり伯爵の挑戦(小説:角川ビーンズ文庫)
作者  :せいけすえもり:清家未森
絵師  :ねぎしきょうこ
デザイン:?
編集  :?

双子の兄妹の、妹が兄の身代わりとして伯爵役を務める羽目になる話。キャラクターの動きが秀逸というかかなりニヤニヤできます(笑)
女たらしのようでいて実は妹第一だけどついからかって遊んでしまうフレッドとか、パン屋の娘なのに焼くパンは殺人級のまずさを誇り、男女の恋愛にはとことん疎く、考えるよりもまず行動のミレーユとか、ツンデレ王女のセシリアとか、とにかく各キャラが立ってますね。
少女小説入門編としてもけっこういいかもしれません。

聖獣王の花嫁 黒衣の王女

タイトル:聖獣王の花嫁 黒衣の王女(小説:コバルト文庫)
作者  :たかとおさや:高遠砂夜
絵師  :おきやいちこ:起家一子
デザイン:?
編集  :?

半分寝ながら読んだので実はよく覚えていません(をい
とりあえずリージュさんは、巻を追うごとに重要な存在になっていくようです。実は最強なんじゃないのか? 
なんだろうなあ、明らかに惰性で読んでるんですが、でもなんとなく読んでしまう。レヴィローズの指輪も同様でした。
どこかに惹きつけるものがあるのかしらん?

そして気がつくとまったく作品に触れてないのでありました。

2007年12月 の新刊情報 徳間デュアル文庫

順調に福音の少年シリーズは巻を重ねてますね。

ギロチンマシン中村奈々子 高等教育編 日日日
福音の少年 王立図書館十字軍 加地尚武

ギロチンマシン中村奈々子 高等教育編

タイトル: ギロチンマシン中村奈々子 高等教育編(小説:徳間デュアル文庫)
作者  :あきら:日日日
絵師  :大出長介
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)