名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

図書館危機

タイトル:図書館危機(小説:メディアワークス)
作者  :ありかわひろ:有川浩
絵師  :徒花スクモ
デザイン:?
編集  :?

やっぱり、このシリーズは非常に良質なエンターテイメントです。
ハードカバーですが、手を出すだけの価値あり。おそらく図書館に置いてある確率も高そうなので、買うのはちょっと……という場合は借りてでも読んでほしいです。

メディア良化法という事前検閲・そして不適切な表現の本は実力行使で排斥することを許されたメディア良化委員会に対し、検閲に対抗し表現の自由を確保するために、図書館は図書隊という実戦で狩られる本を守る能力を持った部隊を組織。そして図書館とメディア良化委員会の抗争の最前線に立つ、特殊部隊初の女性隊員として入った熱血バカ女・笠原郁を主人公とした、恋とアクションな物語です。

あらすじみて、思想的な小難しい話と思われた人もいるかもしれませんが、全然そんなことはないです。むしろ、そういったテーマ的なことはおまけ程度に捉えて、一流のエンターテイメントとして読むのが正しいと思います。加えてい郁をはじめとして、各自の恋愛模様があまりにも魅力的。素直になれないので、相手にお礼一つ言うにもなぜか気がつくと怒鳴り合いになっていたり、ツンデレさんだらけです(笑)。特に直情径行で自爆体質(笑)の郁の恋の行方は必見!
あえて「おまけ」とは言いましたが、ありえない極端な状況での描写になっているとは言え、メディアの検閲などについて考えるきっかけになる役割も果たしうる傑作です。ぜひお試しください。
おっと、この巻の説明がなにもなかった……手塚の意外にかわいい一面とか、玄田のオヤジパワー炸裂とかとか。


この作品の名台詞

「堂上教官、あたしのことどう思ってると思う?」
「それは教えてあげません。
あたしに訊いたら推測じゃなくて解でしょうが。相手の言動の一つ一つで舞い上がったり不安になったりしっかり翻弄されといで。それは乙女ゴコロの心意気ってもんでしょうが」
うわあ、――はっきり明言されると恥ずかしい。
「相手の背中追いかけたいなんて恋するパターンの典型でしょ。頑張って走んなさいよ、その脚だけで今まで難局全部乗り切ってきたんでしょ」

→解説


「あたし、王子様からは卒業します!」

→解説


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トラックバック

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from 本を読もう on 水曜, 2007/05/09 - 09:34

冒頭から、郁と一緒に涙を流したり、身悶えたり、憤ったり、小牧と一緒に上戸のツボを押されて笑ったり、身悶えたり、ときめいたり、心配したり、身悶えたり。

from ある休日のティータイム on 金曜, 2007/02/23 - 21:41

図書館危機

作者: 有川 浩
出版社/メーカー: メディアワークス
発売日: 2007/02
メディア: 単行本
図書館危機いやぁ、前巻のラストが(面白い)衝撃だったので、しょっぱなからぶちか...