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カミオロシ 2

タイトル:カミオロシ 2(小説:電撃文庫)
作者  :おどうあきひこ:御堂彰彦
絵師  :さらちよみ
デザイン:?
編集  :?

ラノベでは貴重なホラーです。

神を現世に降ろし、常ならば人間の身には過ぎた願いを実現する……それが物語の重要な鍵になってます。
完全にホラーそのものでありながら、あえて主人公の玖流にはとことんまでオカルトを否定する方向で、対してヒロインの美古都にはオカルトを肯定させるという対立構造を作っているのがおもしろいところ。

さて、今回は生徒の間でささやかれる「人形が持ち主の下に帰ってくる」という噂。最初はなんでもないただの噂話が、とある事件をきっかけに徐々に影を落としていきます……。

ホラーな部分については、もう言うことはないのでせいぜい肝を冷やしてください。
このシリーズは、主人公の玖流とヒロインたる美古都の関係性にも注目したいですね。ある意味では鈍い主人公とツンデレヒロインという典型例なんですが、実際の作中での描写が、切るに切れない幼馴染みという深いつながりを感じさせる部分がいろいろありましておもしろいなーと。


この作品の名台詞

「ねぇ、玖流君」
「何だ?」
「もしも大切な人と他人のどちらかしか助けられない状況に遭ったとしたら、あなたはどちらを取る?」
「どちらを取る?」
「大切な人だ」
「もしも大切な人と他人十人のどちらかしか助けられない状況に遭ったとしたら、あなたはどちらを取る?」
「大切な人だ」
「もしも大切な人と他人一万人のどちらかしか助けられない状況に遭ったとしたら、あなたはどちらを取る?」
「大切な人だ」
「もしも大切な人と大切な人のどちらかしか助けられない状況に遭ったとしたら、あなたはどちらを取る?」
「より大切な人のほうだ」
「もしも同じくらい大切な人のどちらかしか助けられない状況に遭ったとしたら、あなたはどちらを取る?」

「……どちらかを選ぶさ」

→解説


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