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死なない男に恋した少女3.命のカタチ

タイトル:死なない男に恋した少女3.命のカタチ(小説:HJ文庫)
作者  :そらのかずき:空埜一樹
絵師  :ぷよ
デザイン:?
編集  :?

どんなことをしても絶対に死ねない男・乃出釘斗と、刺すことに快楽を覚える連続殺人鬼の少女・桐崎恭子。
出会うべくして出会った二人は、釘斗を刺させる代わりに、他の人の命は絶対に奪わない、という著しく歪んだ関係を結びます。それがやがて愛に……変わっているのかは3巻の時点でははっきりとは言えず。

刺すけどデレる『サシデレ』は、このシリーズ以外では絶対読めません!>普通は刺した時点でいろいろ終わっちゃう
こんなに設定はアレなのに、なにげにいい話になってるー! 設定さえ抵抗なければおすすめです。

普通いちゃいちゃするシーンは、まあえっちな方向に転がるのが相場というものですが、そこはそれなんせ刺すのが快楽になってるので一日一刺しでも我慢できないくらいなんで、なにかとすると恭子は釘斗を刺そうとします。しかも、イラストが実に『イイ』表情をしてるので破壊力満点。
まあ、そんなうさんくさいカップルに加え、釘斗の幼馴染みも加わって、温泉旅行に繰り出すんですが、やっぱり平穏には終わらないわけで……。
そっからの展開は熱い! 台詞を拾わずにはいられなくなるくらいの熱さでした。やー今回もおもしろかった。

にしても恭子はだいぶ釘斗への傾倒が進んできましたねー。刺す以外の行動をとろうとするとは! が、釘斗の本心が今のところ不明。果たして幼馴染みとどっちを撮るつもりなんだ? ……二股?


この作品の名台詞

「拳を少し固めるだけで――変われるもんも、あるんだよ」
「…………」
「絶津、あんたビビってるだけだ。そんなに強いのに、見えもしない未来ってやつを怖がってる。
笑わせんなよ。覚悟なら、桐崎の方が上だ。こいつは強い。死ぬことなんて怖がっちゃいねえ。ただ、生きようとしているだけだ。誰よりも、強く」
「クギト――」
「答えろよ絶津。
命の形なんてどうでもいい。あんたの後ろには今、誰が居る? あんたの背中で泣いてるのは、誰なんだ? 考えるのは【そこ】からだ。後はどうでもいい。選択肢がない? 馬鹿じゃねえのか。なかったら作れよ。ゼロから自力で、誰にも与えられずに!」
「無い物を創るなんて、神にしか出来ないんだよ、乃出くん!」
「ああそうだ。だから、無理をして、とんでもない痛みもついて回る。
それでも進め、てめえの意思で!」

→解説


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from 愛があるから辛口批評! on 土曜, 2009/04/25 - 22:17

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