名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

空ろの箱と零のマリア 2

タイトル:空ろの箱と零のマリア 2(小説:電撃文庫)
作者  :みかげえいじ:御影瑛路
絵師  :よんいちご:415
デザイン:?
編集  :?

この息詰まる緊張感!! ミステリ色のかなり強いストーリーですが、序盤からの『自分の知らない間に、”もう一人の自分”が周りとの関係を壊していく』展開は読んでるだけで神経削られそうでした。

1巻を読んでないと、一輝と麻理亜の関係が少しわかりにくい部分もありますが、2巻からはじめるのもアリです!

それともう一点。
麻理亜のクールデレっぷりが、素敵。
いや、デレとはいってもそんなわかりやすいもんじゃなく、そもそも比率からして1%くらいですが、だからこそ宝石のような価値があるのです!

今回は、『箱』によって、一輝が一時的に肉体を乗っ取られ、その間自分自身によって友人関係などを徐々に壊されていくという非常に怖いことになってます。
一輝本人にもほとんど打つ手なしという状況の中、麻理亜による卓越した洞察力によって、少しずつ敵の正体が明らかに……。果たして一輝は自分の肉体を護ることは出来るのか?

前回、何万回となく学園生活をやり直す中で、唯一その記憶を共有した一輝との結びつきは極めて深く、ほとんどの事に動じない麻理亜が唯一、一輝絡みのことになると動揺しちゃうのが……これは来ますね! あからさまな萌えとかには一切なっていないんですが、それだけにほんのわずかに混入したデレ(のようなもの)は……うおおおおおおお。


この作品の名台詞

「改めて言うことでもないかもしれない。言わずとも一輝は、勝手に守ってくれると信じている。でも私にも不安感はあるし、それなりに苦しかったのだ。だから言わせてくれ」
「私はお前をもう見失わない。だから頼む。お前も私を――」
「――もう、見失うな」

→解説


「…………腹の膨らんでいる雌ゴキブリが口の中に入って、胃の中で卵を産んで、繁殖して、内側から食い荒らされればいいのに……」

→解説


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