名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

放課後あいどる

タイトル:放課後あいどる(小説:ガガガ文庫)
作者  :かもしだはじめ:鴨志田一
絵師  :TNSK
デザイン:?
編集  :?

いきなりですが赤枠おすすめします。その、理由は……

ツンデレ男とツンデレ女というどうしようもなくめんどくさい距離感がたまらんのですよ!

いわゆるAKB的な劇場アイドルもの&学園ラブコメ。
アイドルものは今までにもいろいろ読んできましたが、時代を反映して、アイドル達が給仕をして、ステージにも立つというライブ&イベントスペースの飲食店が舞台になってます。というか舞台になってる秋葉原ディアステージは実在してて一応コラボ企画のようです。……そんなお店あったとは、今日初めて知りました(汗

ともかく、アイドルに関わる青春模様ももちろんおもしろかったんですが、それ以上にラブコメ部分に惚れました。いえっふー!

ひょんなことから、アイドルの卵達が給仕をし、ライブもするという秋葉原ディアステージにバイトの面接に訪れた佑介。そこで、自身が「氷の女王」と名付けたクールな生徒会長・真帆がなんとアイドルとして在席していることを知る。
学園での冷徹な彼女と、ステージでのアイドルの顔のあまりのギャップにとまどう佑介。しかも学園には秘密にしておくよう迫られ……。

アイドルものそれ自体は定番といえますが、そこに絡んでくる青春模様はさすがは鴨志田一、抜群の調理法でこちらを楽しませてくれます。
それと冒頭で煽りましたが、お互い最悪な第一印象で出発した後、徐々にお互いのことを意識するようになっていく佑介と真帆のあまのじゃくな会話っぷりが最高です。裏の裏の裏を読めってか!
いいぞもっとやれ。


この作品の名台詞

「同じアイドルとして、目標にしているとか、ライバルとして意識しているとか、そういうおめでたい言葉を聞きたかったのかしら?」
「そんな清々しくてさわやかなことを言われたら、胡散臭いって心の中で思うだろうな。ぼくはひねくれものだから」
「かわいそうな性格をしているのね」
「言っておくが、それはお互い様だぞ」
「……そう」
「でも、そうか。ちょっと生徒会長のことが好きになった」
「……。
あなた、気は確か? 自分が何を言ったか理解はできているの?」
「だって、自分の進もうとしている道の前に、邪魔者がいたら、生徒会長みたいに思うのが普通だろ? なりたいと思った人間が全員、人気アイドルになれるわけじゃないんだ。本気でやってれば、席の取り合いにもなるだろうし、競い合ってる相手を好きになる余裕なんてない方が、僕は好感が持てる」

→解説


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from お亀納豆のライトノベルまっしぐら on 金曜, 2011/12/23 - 14:56

著:鴨志田 一 監修:秋葉原ディアステージ イラスト:TNSK(てぃーえぬえすけー) 「あのさ。生徒会長」 「なによ」 「アイドルの姿のときに、その話し方はやめてくれるか?変身す...