名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

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07/01/13 - の記事

本日の名台詞

「言わせておけばいいさ。おじさん、わたしたちがあの子を好きだったら、それでいい。人の噂は、七十五日だ。だけど、好きは、永遠なのサ」


タイトル:赤朽葉家の伝説(小説:東京創元社)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :赤朽葉毛毬 (183 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

鳥取の旧家・赤朽葉家の三代の女に渡る物語です。いやーやっぱり、桜庭さんの作品はいいなあ。山の手の上に赤朽葉家の邸があり、下に向かって土地の者、外からやってきた者の家が建っている様子を「だんだんの世界」と表現したり、そういうちょっとした表現がすごく好き。

それでは台詞解説。
実はこの台詞、背表紙側の帯にも載ってます。まあそれくらい印象深い台詞なんですよね。とある事件があって、死んだ後も悪く言われている人間のお話

赤朽葉家の伝説

タイトル:赤朽葉家の伝説(小説:東京創元社)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

今の桜庭一樹は、何書いても傑作になる、そんな気がしました。

千里眼を持った祖母・万葉と、波乱に満ちた一生を送った母・毛鞠、そして特にこれといった取り柄を持たない平凡なわたし・瞳子。鳥取の旧家・赤朽葉家の三代に渡る女の物語と、その眼を通じて製鉄によって栄えた赤朽葉家の変遷、そして戦後から現在に至る世の中の移り変わりを見事で筆致で描写しています。
ちょっとした文章表現などが実に心地よく、あわてずじっくりと読ませてもらいました。東京創元社からハードカバーで出ていることからも、もはや「ライトノベル」という範疇にはない作品であるのは明らかですが、あまり堅苦しく考えず「大人のための少女小説」「大人なんだけど心は少女」が読みたい方にはおすすめです。値段分だけの勝ちはあると思います。

れでぃ×ばと! 2

タイトル:れでぃ×ばと! 2(小説:電撃文庫)
作者  :こうづきつかさ:上月司
絵師  :むにゅう
デザイン:?
編集  :?

名門の超お嬢さま学校に併設されている従育科。いわゆるメイドや執事さんを育成する学校に、お金無しで学ぶのが目的で入学した主人公・日野秋晴。性格は悪くないけど、目つきが悪い悪人顔のため、入学早々から怖がられ、トラブル続出。そんな彼の執事修行な日常を送る学園コメディです。……一応ラブコメかな?

腹黒な幼馴染みとか、ドリルな(笑)お嬢さまとか、見た目小学生な先輩とか、割と定番どころのハーレム状態ですがきちんと書けているのでコメディが読みたい人は安心して読んでもらえる作品ではないかと。
ああ、それからむにゅうさんのイラストにもかなり気合いが入っているので、挿絵目的で買うのもこの場合は大いにありだと思います。