名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

07/04/08 - の記事

出版社のリーフ/雄飛、業務停止

のべるのぶろぐの記事経由で知りましたが、4/6付の新文化 - 出版業界紙 - ニュースフラッシュ関連ページによると、出版社のリーフ/雄飛が4/5付で全社員に解雇通告を行い、破産整理の手続きに入った模様。

出版社のリーフは、ZIGZAGNOVELSを展開していたところです。
現状ライトノベルのレーベルは(きちんとした数字による市場分析ではなく、長年読者をやっている一個人の感覚ですが)既に飽和状態に突入しており、ここに小学館のガガガ文庫&ルルル文庫が創刊されるとなると、もはや「みんなで仲良く市場を分け合う」のは不可能だろうと考えています。このZIGZAGについては、ちらっと噂を耳にはしていたんですが、まさか会社本体が倒れるとは思いませんでした(汗
ともあれとうとう最初の戦死レーベルが出てしまいましたねえ……。

07/04/07 - の記事

烙印よ、絆を宿せ。―SCAR/EDGE4

タイトル:烙印よ、絆を宿せ。―SCAR/EDGE4(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :さんだまこと:三田誠
絵師  :うえだりょう:植田亮
デザイン:?
編集  :?

偽造ができない人類の魂の情報を管理する烙印システムが作られ、そのシステムによってすべてが管理される社会で、傷(スカー)と呼ばれる魂の欠損と引き換えに超常的な力を持った人間たちの戦いを描写したアクションSF。
物質の持つ「記憶」をダウンロードすることで、先達の使いこなした技術を自らの者と出来る傷(スカー)を持つ少年・キズナの戦いもこれが完結編です。

……なんですが、実は前巻の刊行から1年経っているため、物語の細かい内容を全然おぼえていない状態でで読みまして……(汗 半ばこっちの頭がおいてきぼりのまま話が終わってしまったことが悔やまれます。
終わり方はネタバレってこともないでしょうから言ってしまいますが、納得のいく大団円なラストできれいに物語の幕を下ろしました。
キズナのラストの台詞はなかなか泣けるものがありますね。

ゴッデス! 1.女神さまって大変なの♪

タイトル:ゴッデス! 1.女神さまって大変なの♪(小説:HJ文庫)
作者  :ひかわれいこ:ひかわ玲子
絵師  :近衛乙嗣
デザイン:?
編集  :?

物語開始早々いきなり異世界に飛ばされるなり、襲ってきた騎士を殺して手に入れたのはなんと神の力。
「相手の神を倒した者は、その力を自分の者にすることが出来る」という神々が支配する弱肉強食の異世界で、右も左も分からないまま女神様になってしまったアキラと親友の桜羅子はいったいどうなるのか。
北欧神話をモチーフにした神の名前などが出てきて、それぞれの神の役割を想像したりできたりなどする点はおもしろいかも。
個人的にはベレー帽をかぶった表紙イラストに負けました(笑)
物語はまだまだ続くようです。ちょっと文体は軽めになってますが、さすががベテランが書いてるだけあってそつなく物語が展開します。

模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー

タイトル:模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー(小説:HJ文庫)
作者  :さかきいちろう:榊一郎
絵師  :藤田香
デザイン:?
編集  :?

コミカル系のファンタジー。
うちにあったガラクタの中に混ざっていたカプセルから出てきた美少女は、自称王女の身代わりアンドロイド。主人公の少年筐平はそんなことは全然信じなかったけれど、とりあえずめんどうを見ることに。どうにも常識を知らない少女の行動に振り回されるうちに、おかしなことに……。

んー、まあぶっちゃけ榊一郎作品では定番中の定番の王女ものってところでしょうか。続くようです。

レヴィローズの指輪 彼方の約束

タイトル:レヴィローズの指輪 彼方の約束(小説:コバルト文庫)
作者  :たかとおさや:高遠砂夜
絵師  :おきやいちこ:起家一子
デザイン:?
編集  :?

長い上に完結してしまった作品の外伝だし、うちの客層で読んでる人はあんまりいないだろうからざくっと感想だけ。
ダリィの存在感強すぎです。
書き下ろしの短編では、どうも本編で行動原理がイマイチ謎だったグレイの謎が明らかにされるんですが、その書き下ろしがかすむくらいダリィはすっかりジャスティーンをはじめとした他のキャラクターを食っちゃってますねえ。
今度は外伝で「ダリィの冒険」とかやりませんかね>無理

2007年4月 の新刊情報 富士見ミステリー文庫

GOSICKs III ―ゴシックエス・秋の花の思い出― 桜庭一樹
ぼくのご主人様!?4 鷹野祐希

07/04/06 - の記事

本日の名台詞

「人間、目的なんてなくたって生きていけるもんだぞ、割と」
「――だが私は人間ではない。
目的のない機械など存在している意味がない……」
「だからさ。
人間を真似てるアンドロイドなんだろ」
「そうだ」
「だったらそういうところも真似ろよ」


タイトル:模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー(小説:HJ文庫)
作者  :さかきいちろう:榊一郎
絵師  :藤田香
デザイン:?
編集  :?
キャラ :南部匡平&パミル (95 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

王女パミルの身代わりアンドロイドを起動させてしまったことから始まる騒動を描くコミカルもの。続きます。

作られた目的そのものを失ってしまったAIへの言葉。
AIについて語った台詞としてはなかなかよろしいんじゃないかと。

ちょいとした連絡など

●4/6付で登録した電撃とデュアルの文庫は、なぜか登録時点ではamazonでは登録されてなかったので、ひょっとすると404表示になるかも。まあそのうち登録されるでしょう。
●LNF向けの同人誌制作のため、このところサイト更新がへろへろでした。すまんです。明日から復帰できる……はず。

2007年4月 の新刊情報 電撃文庫

ウィザーズブレインの新刊がこんなに早く出るなんて!

リリアとトレイズ VI 私の王子様 〈下〉 時雨沢恵一
いぬかみっ!13 完結編 〈上〉 ~hop step dash~ 有沢まみず
とある魔術の禁書目録 (13) 鎌池和馬
バッカーノ!1934 完結編 Peter Pan In Chains 成田良悟
ウィザーズ・ブレイン VI 再会の天地 〈中〉 三枝零一
鳥籠荘の今日も眠たい住人たち (2) 壁井ユカコ
はにかみトライアングル (5) 五十嵐雄策

2007年4月 の新刊情報 徳間デュアル文庫

ノベライズ以外が出ること自体が珍しいことになってしまったこのレーベルですが……ついに
「冬の巨人」出ますよ !

ギロチンマシン中村奈々子 学級崩壊編 日日日
舞-乙HiME列伝 アヤネ飛翔☆篇 沢上水也
冬の巨人 古橋秀之 藤城陽

ギロチンマシン中村奈々子 学級崩壊編

タイトル:ギロチンマシン中村奈々子 学級崩壊編(小説:徳間デュアル文庫)
作者  :あきら:日日日
絵師  :大出長介
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

バッカーノ!1934 完結編 Peter Pan In Chains

タイトル:バッカーノ!1934 完結編 Peter Pan In Chains(小説:電撃文庫)
作者  :なりたりょうご:成田良悟
絵師  :エナミカツミ
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

オオカミさんと“傘”地蔵さんの恋

タイトル:オオカミさんと“傘”地蔵さんの恋(小説:電撃文庫)
作者  :おきたみやび:沖田雅
絵師  :うなじ
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

07/04/05 - の記事

本日の名台詞

「君たちっ」
「はひっ?」
「わたしのことを変な人だと思っているようだが……
それは認めよう」
「み、認めちゃうんだ」
「潔い人だな~」
「だが、わたしが変人だとしても、君たちには負けているぞっ。今年の新入団生は、騎士団史上最高最強の、いや最凶かもしれないが、ともかく最高の変人揃いだという評判が立っているんだからなっ。
そこでわたしは、実際に君たちを自分の目で見て、その評判の真偽を確認してみようと思いたち、こうして特別講師役を買って出たわけだっ。そうして君たちのありのままの姿を見たくて、こうしてここに隠れていたのだよ。どうだ、驚いただろう?」
「で、エァリァス様、どうでしたか、自分たちは?」
「評判以上の変人だな、君たちはっ。超変人っ」
「酷っっっ」


タイトル:鋼鉄の白兎騎士団 4(小説:ファミ通文庫)
作者  :まいさかこう:舞阪洸
絵師  :伊藤ベン
デザイン:?
編集  :?
キャラ :エァリァス&遊撃小隊の面々 (82 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

イラストだけみると、これどこのかのこん?(いや、ほら口絵を見てみれば一目瞭然。ラノベサイトのエロごと担当hobo_kingさんがまだ手をつけていないのが私には信じられません!)とか言いたくなるようなえっちぃイラストで毎回サービスしてくれるのですが、それはあくまで羊の皮の部分。

07/04/04 - の記事

鋼鉄の白兎騎士団 4

タイトル:鋼鉄の白兎騎士団 4(小説:ファミ通文庫)
作者  :まいさかこう:舞阪洸
絵師  :伊藤ベン
デザイン:?
編集  :?

女ばかりで構成された騎士団・白兎騎士団。通称「鋼の白兎」の異名を持ち、高い戦闘力を誇るこの騎士団に入った一癖もふた癖もある新人たちの活躍と、その成長を描いたファンタジー……というよりむしろ架空戦記といった方がふさわしいかも? イラストに騙されてはいけません。いや、そういうと語弊がありますね。この上なく作品とマッチしたイラストでジャケ買いする分には間違いはありませんが、逆にイラストを見て買わないことにした人には「ただ萌えなだけの話と思ったら大間違いですよ?」ということで。
4巻に入ってますます絶好調! おすすめ。
ファミ通文庫の中でも、文句なしに上位に位置するおすすめ作品です。

マイフェアSISTER―姫君、拳を握りすぎです。

タイトル:マイフェアSISTER―姫君、拳を握りすぎです。(小説:ファミ通文庫)
作者  :たけおかはづき:竹岡葉月
絵師  :きゆづきさとこ
デザイン:?
編集  :?

えーと先日某企画の際にも紹介はしてますが(笑)、改めて。
元・天才子役でわけあって今は目立たないただの一少年・師走と、その妹で今をときめく女優の睦月。この兄妹二人の対比構造の物語かな?とか最初は思いながら読んでいたんですが・・・途中でごく当たり前のようにファンタジーな設定が入り込みます。え、異世界の姫って!?
というわけで、実は屈折した過去を持つ少年とお姫様のボーイミーツガールなのでした。

07/04/03 - の記事

涼宮ハルヒの分裂

タイトル:涼宮ハルヒの分裂(小説:スニーカー文庫)
作者  :たにがわながる:谷川流
絵師  :いとうのいぢ
デザイン:?
編集  :?

世界を革命する力を持った少女が主役のSF。
……微妙に違うけど、でも間違った説明はしてませんよねえ?
以下ネタバレってほどでもないけど一応隠します。

塔の町、あたしたちの街

タイトル:塔の町、あたしたちの街(小説:ファミ通文庫)
作者  :おうぎさとし:扇智史
絵師  :尾崎弘宜
デザイン:?
編集  :?

これはいい百合ですね。だって真顔で「あいしてる」とか言うんだよ?
女同士の固い友情の行方こそがメインですが、妄想百合の余地がおおいにありますええ。

……などという煽り文句を使ってみましたが、明らかに続く形で終わっているけどよい伝奇ものです。
ストーリー的にはそう突飛な展開ではありませんが、主人公の少女が、周りが自分について大事なことを隠しているのではないかと疑い始め、そしてそれについて徐々に真実へと近づく……その過程での少女とその親友の内面描写が非常に丁寧で、その時々の正や負の感情が手に取るように伝わってきます。
感情の細かい揺れ動きを描写してある物語が好きな人にはおすすめです。
(いま、本が手元にないので名前が思い出せない・・・あとで少し直しておこう)

マリア様がみてる あなたを探しに

タイトル:マリア様がみてる あなたを探しに(小説:コバルト文庫)
作者  :こんのおゆき:今野緒雪
絵師  :ひびき玲音
デザイン:?
編集  :?

簡単な作品紹介。
いまさら未読の方は入り込みにくいところがあるかと思いますが、あえて超簡単に説明すると。
意図的におとぎ話っぽく世界観が作られた学園もの。
女同士で愛情にも近い擬似的姉妹関係が構築されますが、エロの入る余地は微塵もありません。(妄想する分には別ですが!)
携帯電話が出てこなかったり、あまり男も出てこなかったりするわけですが、そういう部分さえ了解しておくと実によい学園ものです。

翼は碧空を翔けて 3

タイトル:翼は碧空を翔けて 3(小説:C★NOVELS ファンタジア)
作者  :みうらまなみ:三浦真奈美
絵師  :くらもとかや:椋本夏夜
デザイン:?
編集  :?

飛行船を効果的に小道具に使っていますが、メインはわがまま王女様の成長と、恋物語。その完結編です。
1巻当初は自分のことしか考えてない世間知らずのわがままな王女様が、「その一言一言が妙に気になる男」を意識しだしたことから急速に変わっていく様子は、見ていてすごく微笑ましくそして気持ちいいです。
いやー実にいい終わり方でした。
ちょっとまだ物足りない気もしますが、その代わりに間延びすることなく一気に読めましたね。

07/04/02 - の記事

本日の名台詞

「あの……ほら……私たちは友達でしょ?」
「……友達、だよね」
「友達っていうのはさ、お互い様だから、いちいちこんなに大げさに感謝したりするものじゃない――って私は思うんだ」
「お互い様……なのかな? 俺は霧里さんに返せてる?」
「返せてないかもしれないけど……いいのよ、それで」
「どうして?」
「この先、返してもらえるかもしれないし、そんなに焦って返さなくてもいいの」
「……そういうものかなあ」
「それはそうなの・だって、私たちずっと友達なんでしょ? だったら、いつか返せる。そういう気がしない?」


タイトル:私の愛馬は凶悪です(小説:ファミ通文庫)
作者  :あらいてる:新井輝
絵師  :ひかぎたつひこ:緋鍵龍彦
デザイン:?
編集  :?
キャラ :高岡霧里&射水位里 (203 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

恋がどういうものか、えっちとは?思春期の少年と少女が、変わった経緯の出会いで「友達」から初めて見るという話。

射水くんはえっちこそ抱負だけど、その心はまるっきり子供のままなので、いまひとつ常識に疎く感情のやり場に困っているところがあります。
霧里対する感謝をものすごい大ごちそうで返した射水くんに対して、「うれしいけど友達はそういうものじゃない」と指導しているところ。

妹者推進委員会にリニューアル……は、しませんよ?

はい、というわけで(なにがだ)今年もつい4月馬鹿企画やってしまいました。
いやねー毎年毎年、自分はなにこんなアホなことに時間を費やしてるんだ?もっと有意義なことに時間使うべきじゃないか?とは思うんですが、この時期が近づくとついついネタを考えてる自分を発見するわけで……救いようがないですね本当に。
あ、念のため言っておきますが、私は特に妹属性とかないんで(笑)
それと協力していただいた絵師さんには大感謝を。

よかったら今回の感想とか聞かせてくださいね! 明日への活力です。
まさか本気で騙されてた人はいないと思いますが……いたらすいませんでした(苦笑)

さて、ところで嘘から出たまことか、そもそもそっちの企画が先だったのか自分でもいまいち不明ですが……
4月15日に開催されるライトノベルイベント『Light Novel Festival』(通称LNF)で、妹本出します!(なお、2日までに事前申し込みすると絵ハガキもらえるそうです)
ラノベに出てくる妹のみにポイントを絞った同人誌ですが、今回4月企画に参加してもらってる絵師さんにずらっと顔を並べてもらい、カラーページも入れて豪華にやります。詳細は近日中に告知しますのでひとつよしなに。