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とある飛空士への追憶

タイトル:とある飛空士への追憶(小説:ガガガ文庫)
作者  :いぬむらころく:犬村小六
絵師  :森沢晴行
デザイン:?
編集  :?

皇子との婚約が決まっている美姫を複座に乗せ、単機で敵の制空権下にある1万2千キロの洋上を
翔破せよとの命令を受けた飛空士シャルル。そんな一介の飛空士と身分違いの令嬢によるボーイミーツガールもの。
とある夏の青春と空戦の物語です。読み切り。おすすめ!

展開中の「レヴィアタンの恋人」シリーズで既に作者が青春要素は上手いということはよくわかっているのですが、なにせあちらはちとバイオレンスな部分があるため、どうしても読者を選んでしまうところがありました。しかし、今作は安心してすすめられるというものです。
青春の部分については、本来なら身分違いで直接声を交わすなど考えられない二人の触れあいを存分に堪能。
空戦部分は燃えます。なにしろ敵の方がはるかに機体性能が高い上に、こっちは複座で武器も積んでないも同然。よってひたすら技術でかわし続けるわけです。これがもう手に汗握る!

そして身分違いの恋の幕引きは……これはご自分の目でお確かめください。


この作品の名台詞

「名誉が欲しくないの?」
「やる、っていうならもらってもいいけど。でもなくても生きるには困らないから」
「いまの言葉、わたしの周りにいる大人たちに聞かせてあげたい」
「長いあいだ空を飛んでいると、だんだん、地上の価値観に興味が持てなくなるんだ。僕と同じことをいう飛空士は多いと思う」
「シャルルにとって、空が宝物なのね」
「その言い方、格好いいね」
「真面目に言ったのに」
「地上のことがくだらなく思える瞬間はあるかも。空のなかでは身分なんて関係がないから」

→解説


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from monumenta librorum on 日曜, 2008/04/06 - 22:10

次期皇妃を乗せて、危険な海域を乗せて横断することになる飛空士が主人公の話。基本的には、航空冒険物であるが、多少、ラブストーリー的にもなっている。割と、映画とかにもありそ...