名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

レヴィアタンの恋人 4

タイトル:レヴィアタンの恋人 4(小説:ガガガ文庫)
作者  :いぬむらころく:犬村小六
絵師  :赤星健次
デザイン:?
編集  :?

とある飛空士への追憶でかなり注目度があがったと思われる犬村小六による伝奇ファンタジー。
戦いにおける情け容赦ない描写と、それに相反するかのようにあまりにもツンデレなユーキとタマのバカップルぶりの対比がかなりの魅力。
4巻でもその魅力は健在、というかパワーアップしてます。
とある飛空士しか読んでない、という方はぜひこっちも読んでみてください! かなりおすすめ。
飛空士とはだいぶ切り口が違いますが、やはり良質なボーイミーツガールなのです。

バイオハザードによって、現代の政治体制や文明が崩壊してしまった未来の日本が舞台。
遺伝子改変を受けて身体能力が大幅に向上した”特進種”と呼ばれる一部の人類を中心とした力によるつぶし合いが日常となった、戦国時代化した荒廃した世界で、自らのコミュニティを広げるため、あるいは守るために戦うアクション……のように1巻の序盤だけの段階では思えますが、1巻読み切るとかなり良質なボーイミーツガールであることが判明し、さらに2巻以降を読むと実に良質なツンデレと出会えることでしょう。

1巻がいきなりバイオレンスな描写が多いため、もしかすると1巻で引いてしまって2巻以降を読んでない、という方もいるかもしれませんが……
このシリーズは、バイオレンス描写が少し抑えめになって…とはいっても、戦いにおける圧倒的な理不尽さの描写は健在ですが、そしてなによりユーキのツンデレ発動は2巻からなのです。2巻以降を読まずしてこのシリーズの真価を決める事なかれ。

4巻では、謎の多かった渋沢美歌子がいよいよ戦場に登場し、さらにはユーキと幼い頃に分かれてしまったタケル達の動向なども描かれます。ユーキ達自身は戦争が一息ついて、すっかりラブコメモードに突入してますね(笑)
舞台が未来の日本だけあって、舞台装置にもいろいろ反応でき、地元の人にはいろいろ感慨深い面もある……かも?
なんにせよ、最近の中では硬軟両対応できる楽しみなシリーズあると言えるでしょう。


この作品の名台詞

「わたしが諸君にのぞむことは美しい戦いだ。献身的に気高く戦うものはわたしの魂にその名を刻もう。白狼の名にふさわしくない振る舞いは断罪を以て処罰する。もはやこんな言葉は諸君らにはふさわしくないだろうが、戦の前に演説をしないと傍らの親父にどやされるのだ。では、行くぞ」

→解説


シリーズ一覧


作品一覧


トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/3037