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断章のグリム 6 赤ずきん 下

タイトル: 断章のグリム 6 赤ずきん 下(小説:電撃文庫)
作者  :こうだがくと:甲田学人
絵師  :三日月かける
デザイン:?
編集  :?

神の悪夢の欠片<泡禍>をその身に受ける事で、人ならぬ能力を手にし、多くの者はその<泡禍>によって人であることをやめてしまう。そんな人外を狩る組織「断章騎士団」の戦いを描く……などと書くと「ああ伝奇アクションね」と思うでしょう。まあ無理もないです。
しかし、本質的にはホラーであり、特に電撃文庫においては他の作品とは明らかに一線を画してます。
肉体的な苦痛を想像するのもはばかられる描写の数々、闇から迫り来る危機……そういった緊張感を味わいたい方にはぜひ。
毎回、何らかの童話との関連性を持って話が進んでいくのも興味深いです。

シリーズ開始当初は物語の背景などを説明する必要もあってか、割と普通の伝奇アクションのように思えましたが、巻を追うごとにどんどん本性が前面に出てきたという感じですね。
相変わらず救いの欠片もない話で、単に残酷描写があるとかでは済まず、物語展開そのものが「なんてこった……orz」の連続。
わかりやすい恋愛とかご都合主義なんて空の彼方ですええ。
これからも甲田作品にはこの路線を貫いてほしいと思いますが、この6巻を読む限りなんの心配も要らないようですね。


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