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断章のグリム〈16〉白雪姫〈上〉

タイトル:断章のグリム〈16〉白雪姫〈上〉(小説:電撃文庫)
作者  :こうだがくと:甲田学人
絵師  :三日月かける
デザイン:?
編集  :?

雪乃さん、いよいよ唯一の常識人に。

このシリーズもついに終幕に向けていろいろ畳みはじめました。
下巻で完結確定のようです。
相変わらずやばい描写は普通にあるんですが、このところの展開からすればむしろホラーとしての怖さはおとなしい方ですね。
その代わり物語が大きく動いてます。

最初はわからなかったんですが、途中からこのシリーズは蒼衣の物語であることが示されていて、彼の<断章>に関わる謎こそが物語を担ってます。
幼馴染であった少女の死の真相とは一体なんだったのか?

ネタバレするんで、これくらいにしておいて……このところずっと言い続けてますが、雪乃さんはほんと物語一の常識人ですねえ。神狩屋さえもまともでないことがわかった以上、もうまともなのが雪乃一人しか残ってない。
なんとなく、雪乃は物語の見届け人になるような気がして来ました。
蒼衣は、まともな終わりを迎える可能性はすごく低そうなので、雪乃さんだけにせめて生き残って欲しいと思います。風乃は、うんまあこっちも捨てがたい。

……ほぼ全滅に近いエンド前提で話してるけどまあ……ねえ?


この作品の名台詞

「……蒼衣ちゃんも、きっと、いつか分かるよ」
「『普通』なんて、いつか壊れて、ここに戻って来るよ。蒼衣ちゃんは私の『王国』の国民なんだから」

→解説


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