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神様のメモ帳 2

タイトル:神様のメモ帳 2(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :岸田メル
デザイン:?
編集  :?

別名ニート探偵アリス。
安楽椅子探偵ならぬ、基本的に部屋からほとんど出ることのないニートな探偵アリスを中心として、個性的なニート仲間達が舞い込んできた事件を解決に導くミステリ調の物語です。
1巻で主要な人物の説明が終わっている分、より物語展開が滑らかで緊迫感が増しています。

ちょっと今回はアリスの出番が少なかったですね。
語り手であるニート予備軍の藤島の成長物語という方向に物語を持っていこうとしているのかも。
周りのアクは強いけれど、有能な知り合い達を前にして萎縮したり、へこんだりしながらも必死で前に進んでいこうとしている藤島を応援したくなります。

なお、この物語での「ニート」は、語源やもともとの定義としての意味で使われているので、まっとうな職にこそついてはいないものの、その気になれば金銭を稼ぎ出す能力はありあまる人間ばっかり出てきます。パチプロとかヒモとかまあそういう人達。変人集団とでも思った方が近いかな?


この作品の名台詞

「助けてもらいたいと思ってないやつを助けるのはおれらの流儀じゃないよ」
「ぼくの依頼主は草壁昌也じゃないからね。
彼の意地っ張りなど知ったことじゃない。彼の絶望も、彼の嘘も、言い訳も思いこみもあきらめも、ぼくの手にする真実を阻めはしない。完膚無きまでに助け出してやる」

→解説


「ぼくに見せてもかまわないと思うのであれば、バッグを開けたまえ、ただし言っておくが、開けたらもうスイッチが入り、後戻りできなくなるだろう。おそらくはね」
「……爆弾でも入ってるの?」
「歴史上最も多く人を殺してきたものはなんだと思う? 爆薬ではないし毒薬でもない。情報だよ。知ることは死ぬこと。それでも、きみの父上がどんな目に遭っているのか知らなければ手は貸せない。決心がついたら、開けたまえ」

→解説


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from いつも感想中 on 月曜, 2007/06/11 - 10:48

神様のメモ帳 2 (2) 作者: 杉井光 出版社/メーカー: メディアワークス 発売日: 2007/06 メディア: 文庫 結構出てくれて嬉しい2巻ですね。 ストーリー 主人公の少年・藤島鳴海(ふじしまなる...