名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

スプライトシュピーゲル 2

タイトル:スプライトシュピーゲル 2(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :うぶかたとう:冲方丁
絵師  :灰村キヨタカ
デザイン:?
編集  :?

独特な表記法で繰り出されるSF。
事故などによって、その肉体をほとんど失ったものの中から適性のある子供が、その全身をサイボーグ化し強大な能力を持ち、警察権力の急先鋒として事件解決に奔走します。
重い過去や現実を背負いながら、軽口を忘れない心や、本編の端々に出てくる痛烈な皮肉など、シリーズの中毒になる要素はいっぱいですのでSFに拒否感さえなければぜひともお試しください。
ちなみに可能であれば「オイレン・シュピーゲル2」と「スプライト・シュピーゲル2」は一気に読んだ方がより楽しめます。

あーあーもうなんかもういろいろ忘れちゃってる(汗
これは単にシリーズ物をたくさん読み過ぎてる弊害か、それともあれですかね……もう若くないってことですか?orz
なお、オイレンとスプライトでは微妙に雰囲気とかを(おそらく意識して)変えてますね。
あっちは、重厚+皮肉分たっぷり。
こっちは、軽快+やや萌え分増量、かな?
レーベルカラーに合わせているのかも。


この作品の名台詞

「ボク、死ぬの怖くないの。だって機械の体なんて、神様がくれたおまけだし。それに、ボクが知ってるこの世界って、多分、ボクの頭の中にあるものだから。ボクが消えたら、乙ちゃんも消えちゃうと思う」
「勝手に消すな。
お前が死んだって、オレ生きてるし」
「でも、ボクが知ってる乙ちゃんは消えちゃうよ? ボクが見てる乙ちゃんは、他の人が見てる乙ちゃんじゃなくて、いっぱいある色んな乙ちゃんの一つだから。誰かが死ぬと、その人が知ってる他の人も消えてなくなっちゃうの。もし世界中のみんながいっぺんに死んだら、きっとみんなが知ってる太陽も月も地球も、きっと消えちゃうよ」
「別に、怖くねーんだったら、消えるとか関係ないんじゃね?」
「独りぼっちが怖い。
鳳や乙ちゃんが死んだら、二人が知ってるボクは消えちゃう。それって大事なボクで、一緒に色んなボクが消えて、ボク独りになるの。それで何が好きとか、何が嬉しいとか分からなくなるの。前は、そんなの怖くなくて好きとか嬉しいとか別に大事じゃなかったけど、鳳と乙ちゃんがいて、独りぼっちになるのが怖くなったの。変なの。自分が死ぬのが怖くないの。鳳や乙ちゃんが死ぬ方が怖いの」

→解説


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