名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

07/01/16 - の記事

化物語(下)

タイトル:化物語(下)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?

踊る言葉遊び。
上巻の感想でさんざん「会話命!」と連呼してますが、基本的には下巻も変わらず、テンポのいい掛け合いが一番の特徴です。『言葉の凶器』戦場ヶ原の出番がちょっと減ってしまっているのが個人的に少々残念ではありますが……。
下巻は物語的にきちんとまとめに入っているため、ちょっとパワーダウンしている印象がありますが、それでもやはり言葉の破壊力はすばらしい。

シャムロック「逆転のチェックメイト ですぅ~」

タイトル:シャムロック「逆転のチェックメイト ですぅ~」(小説:GA文庫)
作者  :さわがみみずや:沢上水也
絵師  :西脇ゆぅり
デザイン:?
編集  :?

これ、本編読んだことない人は100%勘違いしてると思うんで一応説明すると、
メイドさんの活躍する話でもなければ、ラブコメでもないんです。ほんとですよ?
民間警察・シャムロックの制服なのです。で、外面はメイド服だけどその実体はパワードスーツ……。

一見萌え小説、しかしその実態はどっちかというと燃えベクトル寄りなお話。(ま、もっとも随所にサービスシーンがあるにはありますが……)幸か不幸かシャムロックのメンバーになってしまった少女達が、悪と、あるいは同業者、あるいは国家と、対決していきます。

07/01/15 - の記事

本日の名台詞

「所詮はこういうのって、タイミングの問題だと思うし。別に友達関係でもそれはそれでよかったんだけれど、私は結構、欲深いのよ。どうせなら、私は究極以外は、欲しくない」


タイトル:化物語(上)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?
キャラ :戦場ヶ原ひたぎ (237 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

とにかく会話を読むのが楽しくてしょうがない、高度な掛け合いてんこもりの物語です。講談社BOXの値段の高さは、もうちょっとなんとかならないものかとは思うもののこの作品については、お値段分の価値ありということで、軍門に下るしかなさそうです(笑)

それでは台詞解説。
戦場ヶ原ひたぎというのは、昨日の名台詞で紹介したものを見ると分かるように「攻め」の姿勢を貫いてます。しかし、時々こんなことを言ってくれるので落差が大きく、余計にグラッと来てしまうのですね

07/01/14 - の記事

本日の名台詞

「こいつ呼ばわりもやめて」
「「じゃあ、何て呼べばいいんだよ」
「戦場ヶ原さま」
「……………」
この女、正気か。
「……センジョーガハラさま」
「片仮名の発音はいただけないわ。ちゃんと言いなさい」
「戦場ヶ原ちゃん」
目を突かれた。
「失明するだろうが!」
「失言するからよ」
「何だその等価交換は!?」
「銅四十グラム。亜鉛二十五グラム、ニッケル十五グラム、照れ隠し五グラムに、悪意九十七キロで、私の暴言は錬成されているわ」
「ほとんど悪意じゃねえかよ!」
「ちなみに照れ隠しというのは嘘よ」
「一番抜けちゃいけない要素が抜けちゃった!」
「うるさいわねえ。いい加減にしないとあなたのニックネームを生理痛にするわよ」
「投身モンのイジメだ!」
「何よ。文字通り生理現象なのだから、恥ずかしいことではないわ」
「悪意がある場合は別だろう!」


タイトル:化物語(上)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?
キャラ :戦場ヶ原ひたぎ&阿良々木 (45 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

とにかくツンデレ掛け合いな会話が素敵。他にも、戯れ言シリーズを読んだ方にはおなじみ、特殊な言語感覚の持ち主である姫ちゃんの後継者になれそうな小学生とか、とにかく会話が楽しくてしょうがないです。ストーリー? ま、気にしなくていいと思います。今挙げられてるような会話が好きなら買い、そうじゃなければスルー。それでいいんじゃないかと。

それでは台詞解説。
とにかく会話が攻撃的な少女・戦場ヶ原さんの破壊力の一端をお見せしようと思ってチョイスしました

化物語(上)

タイトル:化物語(上)(小説:講談社BOX)
作者  :にしおいしん:西尾維新
絵師  :VOFAN
デザイン:?
編集  :?

「こ、このツンデレはすごすぎる!!」
ぶっちゃけ物語はどうでもいいです(ヲイ)。主人公のヒロインのツンデレ掛け合いが全てだと言っても過言ではないでしょう!

この作品読むと、そこらのツンデレがぬるま湯のように感じます。この会話がツボに来る人なら断然おすすめ。

正直に言って、私はこの当初講談社BOXを、”邪魔なだけでちっともありがたくない外箱をわざわざ勝手につけて値段をつり上げたぼったくり商売”だと思っていたので完全にスルーしてました。ええそりゃもう、書誌データすら登録しなかったぐらいですから。
んがしかし。ネット上の知り合い複数から「これは絶対気に入るはず」というおすすめ攻撃を受け、重い腰をあげて読み始めてみたわけですが……
やられた。あーもう負けた負けた。

07/01/13 - の記事

本日の名台詞

「言わせておけばいいさ。おじさん、わたしたちがあの子を好きだったら、それでいい。人の噂は、七十五日だ。だけど、好きは、永遠なのサ」


タイトル:赤朽葉家の伝説(小説:東京創元社)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :赤朽葉毛毬 (183 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

鳥取の旧家・赤朽葉家の三代の女に渡る物語です。いやーやっぱり、桜庭さんの作品はいいなあ。山の手の上に赤朽葉家の邸があり、下に向かって土地の者、外からやってきた者の家が建っている様子を「だんだんの世界」と表現したり、そういうちょっとした表現がすごく好き。

それでは台詞解説。
実はこの台詞、背表紙側の帯にも載ってます。まあそれくらい印象深い台詞なんですよね。とある事件があって、死んだ後も悪く言われている人間のお話

赤朽葉家の伝説

タイトル:赤朽葉家の伝説(小説:東京創元社)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

今の桜庭一樹は、何書いても傑作になる、そんな気がしました。

千里眼を持った祖母・万葉と、波乱に満ちた一生を送った母・毛鞠、そして特にこれといった取り柄を持たない平凡なわたし・瞳子。鳥取の旧家・赤朽葉家の三代に渡る女の物語と、その眼を通じて製鉄によって栄えた赤朽葉家の変遷、そして戦後から現在に至る世の中の移り変わりを見事で筆致で描写しています。
ちょっとした文章表現などが実に心地よく、あわてずじっくりと読ませてもらいました。東京創元社からハードカバーで出ていることからも、もはや「ライトノベル」という範疇にはない作品であるのは明らかですが、あまり堅苦しく考えず「大人のための少女小説」「大人なんだけど心は少女」が読みたい方にはおすすめです。値段分だけの勝ちはあると思います。

れでぃ×ばと! 2

タイトル:れでぃ×ばと! 2(小説:電撃文庫)
作者  :こうづきつかさ:上月司
絵師  :むにゅう
デザイン:?
編集  :?

名門の超お嬢さま学校に併設されている従育科。いわゆるメイドや執事さんを育成する学校に、お金無しで学ぶのが目的で入学した主人公・日野秋晴。性格は悪くないけど、目つきが悪い悪人顔のため、入学早々から怖がられ、トラブル続出。そんな彼の執事修行な日常を送る学園コメディです。……一応ラブコメかな?

腹黒な幼馴染みとか、ドリルな(笑)お嬢さまとか、見た目小学生な先輩とか、割と定番どころのハーレム状態ですがきちんと書けているのでコメディが読みたい人は安心して読んでもらえる作品ではないかと。
ああ、それからむにゅうさんのイラストにもかなり気合いが入っているので、挿絵目的で買うのもこの場合は大いにありだと思います。

07/01/12 - の記事

本日の名台詞

でもこれでようやく眠れる。
わたしはついに、あの夏の日に捕まった。


タイトル:DDD 1(小説:講談社BOX)
作者  :なすきのこ:奈須きのこ
絵師  :こやまひろかず
デザイン:?
編集  :?
キャラ :? (317 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

新伝奇。悪魔憑きの人間達の織りなすアクションです。
奈須きのこ待望の新作。あーやっぱい、自分はどうしようもなくこの作風が好きですねえ……。

それでは台詞解説。
発言者は諸事情によりあえて「?」としています。ご了承ください。
過去にあった重大な秘密を抱えて生きていかなければならない時、秘密を持った人間には常にどこか精神的な重圧がかかります。たとえ発覚することで自分が不利になるのだとしても、どこかに「見つかってよかった」そんな感覚になることもある。まさにそんな一瞬の様子を切り取った台詞ですね。

DDD 1

タイトル:DDD 1(小説:講談社BOX)
作者  :なすきのこ:奈須きのこ
絵師  :こやまひろかず
デザイン:?
編集  :?

おもしろかった。実におもしろかったですええ。
奈須きのこファンには文句なしにおすすめ。
空の境界が肌に合わなかった場合は……あれよりは少しとっつきやすくなってる気がしますが、基本的には冗長とも思えるような怒濤の垂れ流しは健在なので、合わない人にはとことん合わないことでしょう。

隻腕で悪魔憑き、なんだけどどこか飄々として割とお気楽に人生を生きている大学生・アリカと、人間離れした美しさを持ったカイエを中心とした現代ファンタジ……じゃなかった、新伝奇ですね、新伝奇。講談社に怒られるといけないのでちゃんとしておこう(笑)。

2007年1月 の新刊情報 GA文庫

1月15日発売。
ポリフォニカの短編集が登場です。その他シャムロックをのぞいた4冊はすべて新作というラッシュぶりなので、どれ買うかは各自悩んでください(笑)

ボクの紫苑 本田透
マルアークの種 ~片翼の記憶~ 細江ひろみ
ポチのウィニングショット 葛西伸哉
神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる 榊一郎、大迫純一、高殿円、築地俊彦
シャギードッグ 天使の序章 七尾あきら
シャムロック 「逆転のチェックメイト ですぅ~」

07/01/11 - の記事

本日の名台詞

「用件を聞こう」
「アリスは探偵だよね」
「ただの探偵じゃない。ニート探偵だよ」
「部屋にいながらにして世界中を検索し真実を見つけ出す?」
「その通りだ」
「じゃあ
調査を依頼したい」


タイトル:神様のメモ帳(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :岸田メル
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アリス&藤島 (156 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

いわゆるニート探偵です。うーんこの一言で説明できるとは実にありがたい。

台詞としては、どっちかというと平坦な部分ですがある意味大事な所じゃないかと思ったので、あえて載せておくことに。

戦う司書と追想の魔女

タイトル:戦う司書と追想の魔女(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :やまがたいしお:山形石雄
絵師  :前嶋重機
デザイン:?
編集  :?

戦う司書シリーズもかなりの巻数を重ねなによりです。
人は死ねば、みな本になりその人間の人生はすべて本を読めば理解できる。そして本はすべて図書館に収納され、武装司書と呼ばれる存在が図書館を護っている、そんな世界での司書が主役の物語です。
独特な世界観が魅力のこのシリーズですが、戦闘力でもそれ以外でも圧倒的な存在感を持つのが、館長代行であるハミュッツ(ちなみにイラストでもすっごいインパクトがあると思うのは自分だけではない、はず)。ほぼ無敵と思われるハミュッツが、今回窮地に立たされる!?ということでなんと言っても興味はそれに尽きるかと。
徐々に世界の核心に迫る話になっていて、その辺も見どころです。多少の癖は読めばすぐに慣れますし、実力のある新人さんとして世界観さえあえばイチオシ。

シリアスレイジ 5

タイトル:シリアスレイジ 5(小説:電撃文庫)
作者  :しらかわとしゆき:白川敏行
絵師  :やすゆき
デザイン:?
編集  :?

サバイバルもの。
ウイルスによって生態系が大きく変わり、未知の生物、巨大な生物を生み出してしまったため、その種の新生物を調査・時には退治するスキルを持った人間・レイスハンターを育成する必要が生まれる。主人公はそのレイスハンターを目指す大学生です。
ウイルスによって、一部の人類も変質を起こし、特殊な能力を持っていて、主人公もそんな特殊能力ゆえに大きな陰謀に巻き込まれていくことに……。
恋とかの類は完全におまけで、メインがサバイバル。手を出す際はその辺を考えて買いましょう。この巻では、ちらほら出ていた「陰謀」の部分が特にクローズアップされています。

07/01/10 - の記事

時をかける少女 通常版

タイトル:時をかける少女 通常版(アニメ)
作者  :かどかわえんたていめんと:角川エンタテインメント
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

「時をかける少女」DVD、2007年月4月20日に発売決定!!
映画本編のおもしろさについては保証します。ぶっちゃけ、2回見に行きましたですええ。
なお、限定版はこちら。

本日の名台詞

「……だ、だって」
「だって?」
「……だって、…………勇気が、出ない……んだもの…………」


タイトル:護くんに女神の祝福を! 10(小説:電撃文庫)
作者  :いわたひろき:岩田洋季
絵師  :佐藤利幸
デザイン:?
編集  :?
キャラ :鷹栖絢子&須藤汐音 (204 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ベタ甘学園ラブコメです。はいはいごちそうさま、ってな感じです。いやそこがいいんですけどね?

さて、台詞解説。
痴話喧嘩しちゃったものの、なんせやっぱりお互い好きで好きで仕方ない同士のこと、仲直りしようとはしているのですが……ビアトリスの天才・絢子さんもこういう状況に関してはてんでダメです。なかなか一歩を踏み出せません。まあたまにはこんなのもよかろうと思って取り上げてみます。
なお、この巻は汐音の得がたい友人っぷりがわかってなかなかよろしゅうござんした。

護くんに女神の祝福を! 10

タイトル:護くんに女神の祝福を! 10(小説:電撃文庫)
作者  :いわたひろき:岩田洋季
絵師  :佐藤利幸
デザイン:?
編集  :?

護くんと、破壊神……じゃなかったビアトリスの天才・鷹栖絢子のベタベタ甘々な日常を綴る学園コメディ。魔法アクションとしての要素はこの際おまけということにしておきましょう(笑)
10巻では、痴話喧嘩が勃発です。しかし、このカップルと来たら喧嘩をしても結局は、「好きにやってなさい!」と言いたくなるようなベタ甘に言ってしまうわけで、だがそれがいい。あー、あとエメレンツィアファンにも必見の巻ですね。しかしエメレンツィアは成長したなあ。
揺るぎないベタ甘カップルを鑑賞したい方におすすめです(笑)

レンタルマギカ 魔法使いのクラスメイト

タイトル:レンタルマギカ 魔法使いのクラスメイト(小説:スニーカー文庫)
作者  :さんだまこと:三田誠
絵師  :pako
デザイン:?
編集  :?

三ヶ月連続刊行という無茶を成し遂げました。なんかもう他の首を長くして待ってるあのシリーズとかあのシリーズとかにも分けてあげたい気分です。

それはともかく、いろんな分野の違う魔法使いが一堂に会して魔法バトルを繰り広げるのが魅力な作品です。なお、この巻では学園の日常にスポットが当たっていて、割と閑話休題といった雰囲気。特に穂波ファンは必見。
このシリーズって、合間合間に挟まれるレンタルマギカ構成員の業務日誌がいい感じですね。思わずニヤリとできることがいっぱい。
なにしろ、刊行スピードが早いのでシリーズを絞って堪能したい方にはうってつけ。魔法ものが好きならおすすめできます。

神様ゲーム 5

タイトル:神様ゲーム 5(小説:スニーカー文庫)
作者  :みやざきしゆう:宮崎柊羽
絵師  :七草
デザイン:?
編集  :?

叶野市の中に限っては、ほぼなんでもありに近い奇蹟を行使する土地神・かのう様。見てくれは美少女、でも中身は相当の腹黒っぽいかのう様は、戯れがお好き。生徒会長当選に燃える秋葉はそんなかのう様に昔から目をつけられていて、ゲームに勝利しない限り叶野市から出ることができない呪いをかけられていて、その呪いを解くために毎度毎度「ゲーム」を繰り広げる羽目になる……
とまあそんな感じの設定の現代ファンタジーです。実際に読む際には、基本的に学園青春もの。
人間はもちろんのこと、叶野市限定とはいえ、もっと位が高いはずの神さまとかまでいいように手玉に取ってるあたりが性悪かつ腹黒です。
ちなみに5巻では、雨神さまを手玉にとってます。

07/01/09 - の記事

本日の名台詞

「だから、ぼくは探偵になることを選んだ」
「わからないかい? すでに死んでしまったもの、失われてしまったものに対してなにか意味のある仕事が為せる職業は、この世の中でたった二つしかないんだ。つまり作家と探偵だ。作家だけがそれを夢の中でよみがえらせることができる。探偵だけがそれを墓の中から掘り返して情報に還元することができる。それは宗教家にも政治家にも葬儀屋にも消防士にもできないことなんだ」
「でもね、ときおり不安になる。探偵はつまるところ、すでに失われたものに対してしか働きかけられないのではないか、と。起きていない事件は解決できない。まだできていない墓は暴けない。これから深く傷つくはずの人がいても、ぼくはけっきょくそれに対して無力なままなんじゃないか、とね」


タイトル:神様のメモ帳(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :岸田メル
デザイン:?
編集  :?
キャラ :アリス (65 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

語り手である高校生(ニート予備軍)と、ニート探偵アリスと、路地裏のラーメン屋に集うニート達の物語。
ちょっとほろ苦く痛い部分がありますが、全体的には前向きな話です。おすすめです。
なお、作中におけるニートの定義は必ずしもマスコミが広げまくったネガティブイメージとイコールではありません。

それでは台詞解説。
台詞そのものが実に印象的だったので取り上げてみたんですが、こういう台詞が出てくる背景として世界のあらゆる不幸な出来事に対してアリス自身が無力感を感じ、それでもなにかできることがあるんじゃないかと思っている、そういう感情があります。

死神とチョコレート・パフェ (2)

タイトル:死神とチョコレート・パフェ (2)(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :かおうじんや:花凰神也
絵師  :夜野みるら
デザイン:?
編集  :?

輪廻から外れた存在となってしまい、死神としてのお仕事をしないとチョコレート・パフェにされてしまう……そんな二人の高校生のお話。
死神いうくらいですから、現代ファンタジーの要素はありますが、まあ基本的には学園コメディですね。
ぶっちゃけ、シリアス部分は極めて普通ですが、コメディ部分はそこそこクスリとできます。

07/01/08 - の記事

本日の名台詞

『そんなに他人に好意を向けることが怖いの?』
「……またずいぶんと楽しげな話題だなァオイ。放課後の散歩にはピッタリだ」
『暴君ってのは楽じゃんか。
そりゃ人それぞれで苦悩もあんでしょうけど、でもやっぱり気楽な部分もあるはずじゃん。だって暴君は裏切られない。仲が冷める心配もない。自分の見せた好意を跳ね除けられる恐れもない。何故なら恐怖と憎悪の大賞でしかないから』
『人間関係ってのが好意と悪意のみで成立している、なんて単純なことは言わないじゃん。でも、今までの君は目の前の全てを拒絶と悪意で跳ね返せば良かったのは事実じゃん。楽だよね。これからは違うけど。だから尋ねてるじゃんか。好意と悪意、どちらを見せるか選ぶのはそんなに怖いのかって』


タイトル:とある魔術の禁書目録(インデックス) (12)(小説:電撃文庫)
作者  :かまちかずま:鎌池和馬
絵師  :灰村キヨタカ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :黄泉川愛穂&アクセラレータ (160 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

絶好調、お人好し、フラグ立て名人、幻想殺し、そのくせ異性関係には超鈍い少年・上条当麻が右に左に奔走する現代ファンタジーです。

さてさて、それでは台詞解説。
台詞を読む際の補足事項としては、今まではほぼ無敵の存在だったアクセラレータが、とある事件をきっかけにしてそうではなくなったということを頭に入れておく必要があります。優しくされてそれに答えないのはなぜか?と。黄泉川せんせ、伊達に世話好きじゃないですね

07/01/07 - の記事

『学校の階段』実写映画化

気が向いたらのライトノベル週報に詳細記事が載っていますが、ファミ通文庫の「学校の階段」シリーズが実写映画化です。(ネタじゃないですよ)
2007年GWシネマート六本木ロードショー とのこと。
確かに内容的に実写向きではあるんですが、いやはや新年早々びっくりです。
チープな特撮とかで怪しいB級映画になったりするのかな? それはそれで!

東方求聞史紀 ‾Perfect Memento in Strict Sense.

タイトル:東方求聞史紀 ‾Perfect Memento in Strict Sense.(その他)
作者  :?
絵師  :?
デザイン:?
編集  :ZUN

こんなん出ていたとはちっとも知りませんでした(汗
濃いファン向けみたいですが、基本的に東方ファンは1か0の二択なような気がするのでファンなら買って損なしかと。付録CDに新曲3曲入ってるそうです。
更なる情報が知りたい場合は、東方求聞史紀のウィキペディアに作品詳細が載ってます。

07/01/06 - の記事

2006年のおすすめライトノベル 16冊

えー……選んでるうちにだんだん方向性を見失って迷走をはじめたので、おすすめなこと自体は間違いないのですが選考基準が自分にも明確に示せません(爆。 赤枠認定とか漏れてたらごめんなさいと平謝り。
ともかくおおざっぱにジャンル分けした上で、2006年のおすすめをピックアップ。この数に削るだけでも相当難儀しました……多すぎ?
書影をクリックすると、さらに作品紹介に飛びます。名台詞があるかもしれませんよ?

本日の名台詞

It's the only NEET thing to do.


タイトル:神様のメモ帳(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :岸田メル
デザイン:?
編集  :?
キャラ :(アリス) (320 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ニート探偵と、その周りの個性的なニート達の織りなす物語です。切ない部分もありますがおすすめ。

さて、いきなり英文です。NEET探偵事務所の扉に書いてあるのです。以下はネタバレって程でもないんですが、一応気にする人は読まないほうがいいかも。

神様のメモ帳

タイトル:神様のメモ帳(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :岸田メル
デザイン:?
編集  :?

「火目の巫女」の作者杉井さんの新作(読み切り?)。
や、これはいいですね。なんせニートを扱っているくらいなんでお気楽なだけの物語にはなりようもないんですが、「それなりに」前向きです。
かろうじて高校には通っているものの、いつ転落してもおかしくないくらい周りと接点を持たない高校生・藤島が語り手。
美少女ニート探偵のアリスと、路地裏のラーメン屋になぜか集うニートの面々の日常と非日常を描写します。当然探偵が出てくるくらいなんで、お気楽な日常話では終わらずあるおおきな事件に繋がっていくのですが……その辺は実際に読んでお確かめを。
切ない気分にさせられたりもしますがおすすめです。

あんでっど★ばにすた! 

タイトル:あんでっど★ばにすた! (小説:電撃文庫)
作者  :すずきすず:鈴木鈴
絵師  :かなたろう
デザイン:?
編集  :?

現代ファンタジーな新シリーズ。
デビュー作がデビュー作だけに、けっこう気にする人も多いと思うので最初に言っておきます。少なくとも1巻は鬱じゃありません(笑)
五法(ヴァニティ)と呼ばれる特殊な能力を持った五法相(ヴァニスタ)たちの物語。一見普通の高校生でも実は能力持ちな真尋と、幼馴染みで五法相であることが周囲に知られたお嬢さま冬子を中心にストーリーが動いていきます。シリーズもの。

07/01/05 - の記事

本日の名台詞

「あれは弱く、高潔な男だ。灰色狼はそれをして、慕う」
「……本人に言った?」
「い、言うものか!!」


タイトル:GOSICK (6)(小説:富士見ミステリー文庫)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :武田日向
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ヴィクトリカ・ド・ブロワ&ギデオン (219 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

気まぐれに「知恵の泉」を再構成してみせることで、どんな難事件でも戯れに解決してしまう頭脳を持ちながらも、半ばかごの鳥のように学校の図書室から自由に外に出ることのできない少女・ヴィクトリカと、東洋からやってきたまっすぐな気性の少年・久城。この二人の微笑ましい日常&非日常を描く、ミステリと恋愛模様です。
とにかく二人の距離感とか普段のやりとりが実に微笑ましく、応援したくなるのです。
そして普段は割と言いたい放題言われている久城ですが、ヴィクトリカが唯一心から信頼を寄せている相手であることも……。

とらドラ! 4

タイトル:とらドラ! 4(小説:電撃文庫)
作者  :たけみやゆゆこ:竹宮ゆゆこ
絵師  :ヤス
デザイン:?
編集  :?

性格は悪くない(ややヘタレ?)のに、目つきがあまりにも凶悪なので恐れられている高校生や、見てくれはいいのに性格が激しすぎて「手乗りタイガー」と恐れられる少女をメインとしたラブコメ。
相変わらず、一気に読ませる&ニヤリとさせられるテキストは健在です。ラブコメ好きなら圧倒的におすすめ。

この巻では、今まで脇役に徹しがちだったみのりんにスポットが当たってます。いいぞそこだみのりん! それでこそみのりんだ! と読み終えた時にはそんな感動を覚えることでしょう